十四章
情報×俺、帰還
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「なるほど。沙紀さんの考えですと、知恵が湧いてきますね」
「ザビエル某とやらが居るのならば、鬼を蹴散らし、その破戒坊主の素っ首を刎ね飛ばしてご覧に入れますわ!」
「あははっ!梅ちゃんらしいね!」
「それでこそ梅ちゃんでしょ!」
「おーほっほっほっ!当然ですわーっ!」
高笑いする梅さんの姿に、仲間たちからは笑いが漏れました。というか、本当に笑い方が恋姫世界にいた袁紹さんそっくりですね。
「確かに沙紀の言う通りかもしれん。・・・・敵が多少、強くなったとて、やらねばならんのだ」
「とりあえず。今の私たちには越前の状況が分かりません。隊長が戻ってくればいいのですが、ありったけの情報を教えてもよろしいでしょうか?」
「はいっ!?」
入城してからの軍議では、何かと時間が掛かると判断した眞琴様は私たちを近くの窪地に行きました。
陣幕を張り、軽い食事を取りながら、お互いに持っている情報を交換します。ちなみに私と桜花と結衣はISを解除して陣幕の中で聞いています。隊長は、この近くにいますね。しかも、ゼロをロボモードにして手の上に乗っています。どこで登場したらいいか迷ってますから、しばらくは隠れて聞くのでしょう。
「鬼達が群れを成して現れたのは、先ほども伝えました通り、六日ほど前。賤ヶ岳の麓に位置するいくつかの村を襲い、住民たちを惨殺したあと、領内に深入りすることもなく、越前へと引き上げていったようです」
「示威行為なのか、偵察目的なのか・・・・目的が推測できませんね」
「数は如何でした?」
「幾人か、小谷へ逃げて来た村人に話を聞いたところ、鬼の数は五十ほどだったそうだ」
「被害にあった村の規模は?」
「三百人程度の集落が三つやられた」
「五十で九百を惨殺されたわけですか」
非戦闘員を900人殺害するのに鬼はたったの50匹ですか。多いのか少ないのかは分かりませんが、1匹で数十人殺したペースですね。
「今までの鬼というのは、自分の力と他人の力を計算することはありませんでした。食事の代わりに人を襲い本能のままに振る舞っていましたが・・・・」
「小谷へ侵入してきたときはちょっと違ってたね」
「市様の言うとおりで、あの時の調査結果では小谷に侵入してきた鬼は、餌が欲しくてという感じではありませんでした。大勢の人間が居たにも関わらず、鬼達は少数で侵入してきました。相手との数や力の差を考えずに・・・・」
「だけど今回は九百人の村人を殺すために、五十匹という群れを成した・・・・」
「はい。組織になっていますね。小谷の救援が来ましたら即座に撤退して行きました」
「恐らく、ザビエルはすでに準備を整え、我らを待ち受けているということでしょう」
「そうですね。
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