十四章
情報×俺、帰還
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私たちが眞琴様と合流する直前に、自分たちの事を誇示するように動いたのでしょう。そう見えますね。私たちが船で地上全てを見えるようにしたように、ザビエルも私たちの動きを何らかで把握している可能性はあります。三好衆の件もあります。ザビエルはどこかで私たちを見て、動きに合わせて妨害している。という考え方になります」
「なるほどの。公方を倒すために異形に落ちたのではなく、ザビエルが織田の邪魔をするために、三好を利用したということか」
「あなたから貰い受けたあの丸薬いえ魔薬でしたね。魔薬の実験と、織田家の動きを止めて時間を稼ぐために三好を利用した。と考えれば納得はいきます」
あの時、小谷城で侵入してきた鬼。私たちが一葉様と合流するというのを狙ったようなタイミングでの、三好衆の鬼化。
「半分推測で、半分結論ではありますが、私はザビエルの目が常にこちらを向いてるかに思えます」
「しかし越前を捨て置くことは出来ません・・・・今も越前の民は鬼に怯え、恐怖に戦いていることでしょう。弱き者たちを守るためにも・・・」
「この日の本を異形の者どもの好きにさせる訳にはいきません。今、越前を討たないと・・・・っ!」
ふむ。情報が少なすぎて、このまま戦っても勝ち目があるかどうか分かりませんね。それにもし私たちやエーリカさんの考えの通り、越前で待ち受けていたら。恐らく必勝の態勢でしょう。
「それなら俺たちが偵察に行って、情報を集めてこようか?」
「この声は、一真か!どこだ?」
「ここだ!お前らの目の前にいる」
と言って隊長は、恐らく透明の聖剣の力によりゼロと隊長の姿を見えなくしたのでしょう。陣幕の外にゼロが立っており、手の上には隊長が立っていた。そしてゼロが陣幕に入ってきたあとに、皆を下がらせてからゼロは隊長を乗せた手を降ろした。
「桜花たちよ、俺がいない間の指揮や軍議での発言、誠に感謝する」
『はっ。ありがたき幸せであります!』
「先ほどの話はこれで聞かせてもらった。久遠達は越前の討ち入りを準備しろ。こちらは、すでに空から越前を監視している。来たとしてもすぐに指示が出せるだろうが、俺らの兵器より出来る限りお前たちの力で根切りにしろ。良いな、久遠」
「・・・・(コクッ)」
迷いがあるだろうが、情報とかは俺たちの仕事だ。今は少ない情報だと思うが、手探りで歩いていくような恐怖があるだろう。が、久遠はしばしの沈黙のあとに頷いた。その瞳には強い意志が見て取れるな。越前を解放する。この国から鬼を駆逐する。そんな使命感にも似た、強い意志だった。きっと久遠の心の中では、越前を「解放しなければならない」という気持ちでいっぱいなんだろうよ。
「では、越前の解放のために動こうではないか。情報は我々で入手する」
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