第3章
月光校庭のエクスカリバー
第63話 交渉します!
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斬りかかるや勝負を吹っ掛けたり等)あっただろう。
だが俺はここでのもう一つの懸念材料を失念していた。
ゼノヴィアがふと歩みを止め、アーシアへ視線を向ける。
「……兵藤一誠の家を訪ねた時、もしやと思ったが…アーシア・アルジェントか?」
「え、は、はい」
まずい、イヤな予感が!
「……まさかこんな地で魔女に会おうとはな」
「ッ!?」
魔女……この単語はアーシアにとっては辛い思い出を思い出させるものだった。
「あ〜、貴女が魔女になったと言う元聖女さん?堕天使や悪魔をも癒す能力を持った為に追放されたとは聞いていたけど〜、悪魔なっていたとはね〜」
「………っ…あ…あの…私は……」
「……アーシア…」
アーシアは体を震えせながらスカートの裾をギュッと掴み俯く。。
そんなアーシアにゼノヴィアはさらに無情な言葉を掛ける。。
「しかし聖女と呼ばれていた者が悪魔とはな。堕ちれば堕ちるものだ」
「テメエ!いい加減にしろお前…」
「……イッセー先輩」
「……落ち着け」
ゼノヴィアの言い分にイッセーが突っ掛かろうとするが、俺が肩を掴み、塔城が手で制して落ち着かせる。
「……気持ちは分かるが…」
「……分かってる!…ここでアイツらとやらかしたらマズイって事ぐらい!…」
頭では分かってるようだが、沸き上がる感情は抑えきれない様だ。
「まだ我らが神を信じているのか?」
「ゼノヴィア、彼女は悪魔になったのよ」
「いや、背信行為をする輩でも罪の意識を感じながら信仰心を忘れられない者がいる。その子にはそう言う匂いが感じられる」
……面倒な鼻をしてるじゃねえか。
「へぇ〜、そうなんだ。ねえ、アーシアさんは主を信じているの?悪魔になってまで?」
「………す、捨てきれないだけです……ずっと信じてきたのですから……」
イリナの質問(悪意が無いせいで余計に心を抉る)にアーシアは震える様に呟くだけであった。
「ならば今すぐ私達に斬られると良い」
「ッ!?」
コイツ、冗談じゃなく真剣(マジ)で言ってやがる!
「君が罪深くとも我らの神は救いの手を差し伸べてくれる筈だ。せめて私の手で断罪してやる。神の名の元に」
「テ…」
「そのくらいにしてもらえるかしら!」
淡々と告げる彼女にイッセーが物申そうとするが、先に部長が言葉に怒気を含ませて割り込む。
「私の下僕をこれ以上貶めるのは」
「貶めているつもりは無い。これは信徒として当然の情け…」
「ッ!!」
イッセーが俺と塔城の手を振り払う。
(……これ以上は無理だな)
イッセーの我慢が限界に達した様だ。
だったらいっその事、言いたい事を言わせてやるか。
イッセーはアーシアを庇う様に前に出て真っ向からゼノヴィアと対峙する。
「アーシアを魔女と言ったなぁ!」
「少なくとも今は魔女と呼ば
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