『ちょこっと日常』A
第八十話
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「よいしょ、っと」
俺は休日に学校に来て、色々と荷物運びをしている。
とりあえず、劇で使うものだけは先に作っておく方向で話は纏っている。
理由は簡単、まだ役割が一つ決まっていないのだ。
「あの・・・会計さん?」
「なんですか、庶務さん?」
すぐ隣で、どの材料から運んでいくのかを指示してくれた庶務さんが怪訝そうに声をかけてくる。
「そんなに一気に運べるんですか?確かに、これだけ必要ですけど・・・」
「まあ、大丈夫ですよ。これくらいなら一人でどうにかなるかと」
そう言いながら、目の前に山のように積まれている材料を縛り、纏めて運べるようにしていく。
「あ、あの・・・鈴も少しくらい、運びますよ?」
「だから、問題ないんですって。忘れました?俺がなんなのか」
「いえ、覚えてますけど・・・って、まさか・・・」
ようやく、俺が何をしようとしてるのか分かったんだな。
では、家族以外への権能の初公開と行きますか!
「今ここに我は力を現す。人ならざる力をもちて相撲を取り、未来あるものを守り抜こう」
そして、その瞬間に片手で材料を全て持ち上げる。
これが、つい昨日無三殿大神から簒奪した権能。
要するに、怪力の権能だ。河童は力強いって伝承があるし、恐らくそこからきているのだろう。
「・・・学校で権能を使うんですか・・・」
「わりと頻繁に、普段から権能は使っていますよ。便利ですし」
「・・・・・・多分、文句を言う人たちはたくさん居るんでしょうね・・・」
「そんな奴等、やめさせたいなら直接挑んでこればいいんですよ。それで倒せるやつなら、聞き入れましょう」
そう言いながら歩き出すと、庶務さんもついてくる。
「ちなみに・・・どのような場面で?」
「例えば、豊穣王を使って家庭菜園をしたり」
「凄い規模の家庭菜園になりそうですね・・・」
「中々に立派になりましたよ。何より、欲しい野菜や果物が欲しいときに手に入るのがいいです」
「季節完全無視、ですね・・・」
季節とか関係ないからな。
種さえあれば、簡単に育ってくれる。
「他にも、終なる全王で携帯の充電をしたり」
「壊れないんですか・・・?」
「上手い加減があるんですよ」
といっても、掌握が進んだ今だから出来ることなんだけど。
そうでなかったら、さすがにあれだけ細かいことは出来ない。
「即席工場でフライパンとか直したり」
「新品以上の仕上がりになりそうですね・・・」
「純金属性ですけどね。純金属性で直して欲しいものとかあったら、写真と一緒に持ってきてください」
他にも、はさみとかカッター
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