第39局
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プに立つ可能性は、限りなく低い。
だが、これはトップを決める争いではない。3位以内に入ればいいのだ。
現在の3位は16勝2敗の伊角だ。伊角の残りの成績が4勝5敗なら、足立までが追いつく可能性が残るし、3勝6敗なら片桐にもわずかなチャンスは残る。
極端な話、上位3人が残りすべて負ければ、大逆転の可能性もあるのだ。
ここまでの結果で考えた場合、上位3人がここから負け越す可能性はかなり低い。
が、可能性は決してゼロではない。
ゼロではないが、それも下位の者たちが残りの対局を勝つことが大前提となる話だ。
だからこそ、生き残りをかけての必死の潰し合いが続くのだ。
ここを勝ち抜いた者だけがたどり着ける。それこそがプロの世界。
プロ試験第19戦。
2敗の伊角対3敗の和矢の対局と1敗の奈瀬対8敗の片桐の対局が行われた。
伊角対和谷の対局は、両者とも慎重に打ち進め、ゆっくりとした碁になった。どちらも譲らない展開は、二人の実力を考えれば伊角が精彩を欠いていたともいえた。だが、終局して数えたところ、半目伊角に残った。伊角がなんとか競り勝ったのだ。結果、伊角は連敗を阻止し、2敗を守りぬいた。負けた和谷は4敗目だ。
院生1組下位の林と対局していた飯島は、今日も星を落とした。第17戦からの3連敗。これで飯島は7敗目。
そして、奈瀬は片桐相手に負けを喫し、2敗目となった。
奈瀬明日美、17勝2敗。
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