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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos24聖夜に舞え、幸運の追い風・夜天に謳え、祝福の詩〜Ende Von Einer Reise〜
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ナハトヴァールから放たれる砲撃を必死に「やめろ!」ルシル君とシャルちゃんが魔法で相殺、または弾き逸らして海面に向けさせる。これをいつまででも続けられるわけない。どうすればええんや。わたしに出来ることを必死に考える。攻撃も拘束も今は通用せぇへんナハトヴァール。それの動きを止めるには・・・。
「
汝の恐怖
(
イロウエル
)
! さらに、
汝の宵手
(
カムエル
)
!」
「ルシル君・・・!」
ルシル君が銀の巨腕を創り出してナハトヴァールを上から押さえ込んで、続けて影の触手を何十本と創って拘束した。暴れ出すナハトヴァールにまた巨腕は壊されたけど、影の触手だけは絶ち切れることなく拘束を続ける。
「破れない、何故だ! 下位存在であるお前たちの魔法を、上位存在である私が破れない!?」
「っ!・・・俺の使っている魔法が今、シャルよりちっとばかり深めにお前と同じ領域にあるからだ、アウグスタ!」
ルシル君が顔を歪めながら頭を押さえてそう言い放った。明らかにルシル君は無茶しとる。心配になったわたしは堪らずルシル君の元へ飛んで、「無茶はアカン!」そっと寄り添う。ルシル君は「無茶を通さないといけない状況なんだ」って聴いてくれへんかった。
「そうね、元はお前の力だったのだから、お前が使えるのは道理! ならば、
我が庭に来たれ
(
ヴェーニ・ホルトゥム・メウム
)
。これでどう!」
ナハトヴァールを拘束してた影の触手がアウグスタさんの発した白い光を浴びて溶けるようにして消滅した。
――天使舞いたる穢れ無き白の聖域――
ナハトヴァールから発せられた白い光。あまりの眩しさに堪らず目を閉じた。まぶたの裏からでも判る白い光が治まったのが判って、薄らと目を開けると「なんやこれ・・・?」目の前の光景に驚愕。一切の色が消えた世界。海も空も月も、全部が真っ白になってしもうた。色を持ってるんはわたしら人と、ナハトヴァールだけや。
「聖域を展開したわけね・・・!」
「よりによって魔道との関係に乏しいこの星で・・・、馬鹿が!」
なんやろ。ルシル君は兎も角としてシャルちゃんまでこのモノクロ世界を知ってるようや。わたしと同じように様変わりしたこの世界に呆けてるみんなも、ルシル君とシャルちゃんを交互に見詰める。
わたしは怒り心頭と言った風なルシル君の右手をそっと握る。するとルシル君の表情から怒りが消えて、その代わり「ありがとう、はやて」フッと消え入りそうな穏やかな笑みを浮かべた。いつもならドキッとするようなものやのに、その笑みには寂しさのようなものがあって、逆に心配が増してしもうた。
「ああもう、こうなったらアレをやるしかない! これから見せる魔法、一切の他言無用でお願い! クロノも報告書とかに記載しないでね!」
シャルちゃんが何かしらの決意を
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