暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos24聖夜に舞え、幸運の追い風・夜天に謳え、祝福の詩〜Ende Von Einer Reise〜
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――アルティフォドス――

状況を上手く理解できひん状況でそれは起きた。海面からいくつもの海水で出来た龍がわたしら人数分突き出して来た。この混乱の所為で避けることが出来ず、わたしら全員は呑み込まれしてもうた。言うなれば海水の檻に閉じ込められた感じ。

「寄越せ・・・寄越せ、寄越せ・・・闇の書を・・・寄越せ・・・!」

(アウグスタさん!?)

まるでゾンビみたいなアウグスタさんが海面から這い出して来た。所々が砕けてたり半透明になってたり。酷い有様やった。あと、心臓付近にシャマルが見つけられへんかったコアが弱々しく点滅してた。

「・・・貴様たち・・・魔力を・・体もろとも・・吸収・・て・・復活・・して・・る・・・」

ギラリと妖しく光るアウグスタさんの瞳。ゾワッと悪寒が奔った。このまま捕まってると確実に最悪な結末を辿ることになる。急いで脱出をしようと頑張っても水中ってこともあって体が上手く動かへんし、魔法も使えんくなってる。それに、なんや眠くなって・・・。

『主はやて! いけません、目を瞑っては! 気をしっかり保ってください!』

リインフォースの必死の呼びかけに応えたいけど、これはアカン。どんなに目を開けようとしても・・・どんどん閉じて・・・。

『主はやて!』

ああ、そんな悲しい顔をさせたないのに。でも、アカンのや。眠気に抗えへん。

――吹雪け(コード)汝の凍波(バルビエル)――

「『っ!?』」

そんな時、それは起こった。わたしを捕らえてた海水の龍が一瞬にして凍結されて粉砕。わたしはなんとか外に出ることが出来た。見れば、「はやて!」「はやてちゃん!」「主はやて!」「我が主!」ヴィータ、シグナム、シャマル、ザフィーラも脱出できてた。

「みん・・な!・・・っ、ルシル・・君・・・!」

ふと、視界に入った捕らえられたままのルシル君と目が合うた。その目には、君たちが幕を引け、って強い感情が表れてた。そやけどすぐにルシル君は力なく目を閉じて、そのままプカッと全身から力が抜けてグッタリした。見ればみんなもそんな感じや。

「いま助ける!」

慌てて助けに行こうとした時、「はやて!」ヴィータに腕を力強く引っ張られた。直後、わたしが居った場所を海水の龍が突き上がって来た。それだけやなくて、ルシル君たちみんなを呑み込もうとさらに龍が突き上がって来てた。

「はやてちゃん! ルシル君たちを助けるなら・・・!」

「アウグスタを、ナハトヴァールを停止させる方が・・・」

「早い! だから!」

「我が主!」

シャマル達に見詰められる。わたしは強く“シュベルトクロイツ”を握り直して、「うん!」頷き返した。今わたしらが出来ることはナハトヴァールを完全停止させること。ルシル君た
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