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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos23聖夜に生まれし遥かなる夜天の王〜Meister des Nachthimmels〜
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〜今のは。
「えっと、どないしたん?」
「・・・闇の書の主は今、君だ」
「へ?・・まぁ、そうやなぁ」
「で、だ。闇の書の管制人格であるシュリエルリート。その名を与えたのはかつての主であるオーディンだ」
「う、うん。それで・・・?」
「もし、君が彼女に名を与えるとしたら・・・どうする?」
「・・・・はい?」
突拍子もないことを言われた。わたしがシュリエルに名前を与えるとしたらどうする?って。正直「そんな今さらな」や。すでにシュリエルリートで定着しとるし、シュリエルもオーディンさんから貰った名前を大切にしとるし。それを変えるなんて。わたしなんかに出来るわけが・・・。
「シュリエルリートはあくまで管制人格である彼女に付けられた名称なんだ。闇の書。この忌まわしい名前はあれから変わっていないんだ」
「あ・・・!」
言われて初めて気が付いた。確かにそうや。わたしらはシュリエルリートと“闇の書”を別個として考えてる。うん、シュリエルリート自体は“闇の書”の名前やない。ルシル君は「闇の書。呪われた名前。かつては別の名前が有ったらしいが」って続ける。
「シュリエル達がアレを闇の書と呼んでいる時点で、かつての名前は失われているんだろう。だから・・・今の主である君が、闇の書に新しい名前を与えてやってくれ。きっとそれが救いになる。なに。はやての考えた名前なら、きっと彼女たちも喜んで受け取ってくれるはずだ」
「わたしが・・・新しい名前を・・・」
「そう。君が」
ルシル君と向かい合ってるんが恥ずかしい・照れる、なんてことを考えられへん程にわたしの頭の中はそれいっぱいになった。
?―?―?回想終わりや?―?―?
「なぁ、シュリエル。もし、もしやけどな。わたしが新しい名前をあげる、って言うたら・・・どうする?」
おずおずと訊いてみる。目を点にしてるシュリエルを見てわたしは「あ、あんな、もう闇の書とか呪われた魔導書とか呼ばれさせたくないんよ!」焦る、焦る。ずっと前から思うてたことを今、伝える。
「シュリエルリート。うん、めっちゃ綺麗な名前や。・・・綺麗すぎて、わたしなんかが考えた名前なんかよりずっとええ。そやから断ってもええんよ?」
「・・・主はやて」
「う、うん」
見惚れてしまうほどに綺麗な微笑みを見せてくれたシュリエルがわたしの両手に手を添えてきた。
「シュリエルリート。この名を頂いたとき、私はとても嬉しく、幸せでした。この名を主であったオーディンやシグナムら騎士たち、当時共に過ごしていた友たちに呼ばれることが、どれほど嬉しかったか」
「うん・・・」
あぁ、これはアカンな。当時を思い返してるシュリエルは優しい表情を浮かべてる。
「です
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