暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos23聖夜に生まれし遥かなる夜天の王〜Meister des Nachthimmels〜
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によるもの。

(避け――無理! 私ひとりならギリギリだけど、他のみんな・・・特にアリサが逃げられない!)

それほどまでに巨大で、そして近かった。終わった、って本気で思った。でも空から真紅の魔力斬撃が3つ降って来て、私たちを呑み込もうとしていた3つの口が裂かれて無数の羽根となって消滅した。

「まったく。七美徳の慈悲(パティエンティア)を奪われているなんて。ルシルのドジっぷりも相変わらずここに極まれりね」

攻撃を行った主、シャルが遥か頭上に居た。しかも魔力で出来ている真紅の翼を背負って。確かシャルは飛行魔法の一切を使えないはず。そんなシャルから『ほら、ボサっとしてないで、さっさとはやて達を助けるよ』念話が来た。私たちが行動を起こすより早く「ブルーティガードルヒ」アウグスタが動いた。血色の短剣を20基、シャルに向かって一斉発射した。

――ゲシュウィンディヒカイト・アオフシュティーク――

シャルは翼を羽ばたかせて高速落下。短剣を“キルシュブリューテ”で斬り裂きながらアウグスタへ向かって、

炎牙月閃刃(フランメ・モーントズィッヒェル)・・・!」

火炎を纏う“キルシュブリューテ”の一撃を振るった。アウグスタは私たちの時みたく防御に回ろうとしないで回避を選んだ。でもシャルは回避先を予想していたみたいで、剣閃の軌道を変えて「そこぉぉぉーーーッ!!」アウグスタの脇腹に直撃させた。
アウグスタの防御力を知る私たちからすれば、また通用しないんだろうな、ってある種の諦観めいた思いがあったけど、「ぅぐ!?」アウグスタはその一撃を防ぐことが出来ずに薙ぎ払われるままに海面へと墜落、沈んで行った。そのあまりの呆気なさに私は開いた口が閉じない。

「・・・って、いっったぁぁ〜〜い! なにあれ、堅い・・・! ま、それはともかくとして・・・〜〜〜〜〜〜っ、なのはぁぁぁぁぁ!!」

「ふえ!? なに、どうし――にゃぁぁぁ!?」

シャルは何を思ったのかいきなりなのはに抱きついて、頬にキスし始めた。顔を真っ赤にしてるなのはの次に、「フェイト!!」私に抱きついてきて、なのはのように頬にキスをしてきた。そしてアリサにすずかと同じように抱きついて頬にキス。私たちがボーっとしちゃっている中、「なにを考えているんだ、イリス!」クロノが止めに入った。

「クロノも! チュー?」

「うひっ!!??」

「アルフにも〜?」

「っ! シャル、あんた、どうしたんだい!? キャラが変わってるような・・うんや、変わってないような?」

うん、なんて言うんだろう。今のシャルはシャルだけど、何かが変。特に「シャルちゃん、その翼・・・」なのはの指摘通りシャルの背には一対の翼。シャルは飛べないはずだ。それに「あんたの魔法ってベルカ語だったっ
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