暁 〜小説投稿サイト〜
ストライク・ザ・ブラッド 〜神なる名を持つ吸血鬼〜
蒼き魔女の迷宮篇
19.始まりの予兆
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っつき歩いてるんだか」
リビングで一人、明日に迫る波朧院フェスタのカウントダウンを行っているテレビをボーッと見ている彩斗は、帰ってこない母親が気がかりでしょうがなかった。
唯は、高所恐怖症なのに展望台に行った時の疲れがあったのか先に彩斗の部屋のベットで寝てしまった。
彩斗の家には、ベットが一つしか存在しない。なので妹に占拠された時点本日の寝床は、もはやなくなったも同然なのだ。
なので彩斗はリビングのソファーで母親の帰りを待ちながら、今夜の寝床をどうしようか考えていた。
「つってもな」
母親のことも気になるがそれ以上に気になるのは、那月の失踪の件だ。
──なぜ那月が失踪したのか
──あと彩斗が感じた違和感
「クッソ! 考えたってわかるわけねぇよ」
独り言を呟き、彩斗はからからになった喉を潤すために冷蔵庫を開ける。
「って、なにも入ってねぇじゃねぇか」
空っぽの冷蔵庫を彩斗は強く閉めて、めんどくさく頭を掻きながら飲み物を買いにコンビニへと向かう。
玄関へと向かうためにリビングの扉を開け放つ。
そしてそのまま玄関へと向かうはずだった。
「えっ?」
リビングの扉を開けて玄関までは、一直線の廊下があるだけで向かえるはずだった。
だが、彩斗の視界にはいつもの見慣れた廊下ではなくどこかの薄暗い部屋にたどり着いていた。
「な、なんでこんなところに?」
目を凝らして吸血鬼の視力で辺りを見回す。ほとんどなにもない部屋にベットが置かれている。
「ってかどこなんだよ、ここは」
さらに目を凝らしてベットを見るとそこに誰かが寝ているのが確認できた。その姿が誰かわかって彩斗は一気に身体中の血が引いていくのを感じた。
「ひ、姫柊?」
ここで雪菜が寝ているということはここは雪菜の部屋ということになる。
だが、なぜ彩斗が雪菜の部屋にいるのかを考えるよりもここはいち早く撤退することが最善策であろう。
彩斗は、できる限り足音を立てないようにして先ほど入ってきた扉を開けようとする。
「彩斗さん……ですか?」
突然聞こえた声に彩斗は肩を震わし、振り返る。
だが、そこにいた姿を見て、安心した。
「な、なんだ夏音か」
「はい。私でした」
夏音はこの状況に動揺することもなく普通に感じで話している。
「彩斗さんがどうして雪菜ちゃんの部屋にいるのですか?」
その質問は、彩斗もしたい質問だ。どうして自宅のリビングが雪菜の家のリビングに繋がっているのか不思議でしょうがない。
だが、夏音に答えを求めてもこの状況を理解できていないのはどちらも一緒だ。
「俺もよくわからん。とりあえず、おやすみ夏音」
「はい
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