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ストライク・ザ・ブラッド 〜神なる名を持つ吸血鬼〜
蒼き魔女の迷宮篇
19.始まりの予兆
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でアスタルテのほうへと向かう。
「こんなところでなにやってんだ、アスタルテ。那月ちゃんになにか頼まれたのか?」
「現状報告。本日午前九時の提示連絡をもって教官との連絡が途絶しました」
その言葉を聞いて彩斗の中で先ほどの違和感が気のせいではないと感じた。
「……連絡が途絶?」
「南宮先生が失踪したということですか?」
古城と雪菜が、半信半疑の表情で訊き返す。
「肯定。発信器、及び呪符の反応も消失」
「マジか……」
那月が失踪したなら、それは絃神島レベルの脅威が起きているということを意味するのではないか。
「このような場合の対応手順を、事前に教官から伝えられています」
動揺する彩斗たちに、アスタルテは淡々と告げる。
「対応手順?」
「叶瀬夏音を優先保護対象に設定せよ、とのことです」
「つまり那月ちゃんは、自分がいなくなることを予期していた。……つまり」
その続きの言葉を言うとして彩斗はやめた。
それは考えられる最悪の状況だ。
南宮那月の……
「不明。データ不足により回答不能」
「……だよな。すまん」
アスタルテの心情を察して、古城が謝る。アスタルテは無言で古城を見つめているが、その瞳が、かすかに揺れているように見えた。
「なんか……嫌な感じだな」
島内を軽く一周して、彩斗たちが自宅に戻ったのは日没前のことだった。失踪した那月のことも気がかりだったこともあるが明日は波朧院フェスタ本番だ。
彩斗の違和感が正しいのなら明日にこの島全体規模の事件でも起きたら大惨事は間逃れない。
それに彩斗はもう一つの気がかりなことがあった。
古城たちと別れたのちになぜか彩斗の母親、緒河美鈴が絃神島も知らないはずなのにどこかへと走り去って行ったのだ。
それにより、今は唯と二人きりで家にいるという状況になった。
夏音は雪菜、アスタルテ、友妃の三人で護衛することになった。
だから夏音のことを心配することはない。
だが、今は……
「彩斗くん、どうかしたの? やっぱり美鈴ちゃんのこと?」
唯は心配そうな表情を浮かべる。
「まぁ、そのこともあるけど。おまえが心配することじゃねぇよ。それにあの人は、いつも適当な人だろ」
浅葱は人工知能のモグワイに呼ばれ、キーストーンゲートの中にいた。
人工島
(
ギガフロート
)
の底部にある地下十二階。人工島管理公社の保安部である。
この絃神島で今、道路標識の苦情、カーナビの誤作動、着陸誘導の不具合などなどの苦情が管理公社に殺到している。
現在、浅葱はギガフロート・ネットワークのバックエンドを書き換えている作業の最中だ。
こんな作業を
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