第七章
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「人造人間に似てない?」
「ああ、ドラゴンボールのな」
「あの人造人間ね」
「十九号だったな」
「あっちの方よね」
「うん、似てない?」
その太った顔を見てだ、僕はすぐにそう思った。
「顔立ちとか身体付きとか」
「そういえばそうだな」
「そっくりね、あの人造人間に」
「服もそうすればな」
「そのままよね」
「うん、そうだよね」
見れば見る程だった、本当に。
「太り過ぎだし」
「三代続けて自分だけ太ってるのもな」
「あれだけれど」
「まあ確かにな」
「そっくりね」
あの人造人間にだ、それにだった。
ファッションを見た、そして。
銃を構えるそのポーズはだ、今度は。
「何かね」
「マトリックスだな」
「それよね」
「うん、人造人間だけれどね」
それでもだった、あっちの軍人さん達の前で演出か何かわからないけれど格好をつけているその姿はだった。
「マトリックスだよね」
「そうだな、今度はな」
「それなのね」
「何か今度の将軍様もな」
「中々きてるわね」
「これはひょっとして」
僕は直感的に思った、今度の将軍様をあらためて見て。
「ネタに出来るかな」
「出来るんじゃないのか?これだと」
「笑えるから」
「確かに国は酷いままだけれどな」
「拉致被害者はそのままだし」
このことは誰もが思っている筈だ、一刻も早く解決して欲しい。というか人を攫うなんてとんでもないことだ。
だがそれでもだ、ネタにはなってだった。
お父さんとお母さんもだ、こう言うのだった。
「ネタとしてはな」
「相変わらずね」
「お兄さんもかなりだったがな」
「遊園地に行く為に日本に行こうとしたし」
そういえばそんなこともあった、今思い出した。
「全く、一族でな」
「壮大にネタになってくれてるわね」
「コメディアンとしては凄いな」
「超一流よね」
「よし、それじゃあ」
僕の目に希望が戻った、そうして。
今度の将軍様もネタにしていくことにした、学校でもだった。
僕はネタとして今度の将軍様の真似をしてみた、すると。
皆も笑い転げて僕に続いて将軍様のネタをした、やっぱり男の子も女の子も。
韓流ドラマのおばちゃん達みたいにきゃーーーきゃーーーとした感じで将軍様に群がるパフォーマンスもしたりだ、後は。
「迫撃砲で処刑するぞ!」
「骨一本残さないぞ!」
その噂の処刑もネタにした。
「粛清だ!」
「抹殺だ!」
「無慈悲な一撃!」
「無慈悲な悪口!」
何かやたら言う無慈悲ネタもやってみた。
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