ターン7 冥界の河と三連星コンビ
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ったけど、見逃すことに決めたらしい。まあ相手が夢想だから、ここでスルーしたくなる気持ちはわからんでもない。僕なんかはもう慣れてきたから平気だけど、初対面の人にとって彼女のペースというか世界観はとっつきにくいだろう。
僕がカードを引いても何も言われなかったのを見て満足そうに頷き、再び彼女のターンが始まった。
「ボーンクラッシャーを攻撃表示で召喚、カードを2枚セットしてターンエンドかな、だってさ」
ボーンクラッシャー 攻1600
今回の変則デュエルでは、未行動のプレイヤーへの直接攻撃を防ぐためにすべてのプレイヤーが1度ターンを終えるまで攻撃宣言をすることができない。夢想もそんな状況で全力で飛ばしていくのはさすがにまずいと考えたのか、当たり障りのない無難な布陣を引いたのみでターンを終了した。
「こ、この抜け目ないリアリスト女め………!俺のターンか。ドローさせてもらいますかね」
そして次は、高野のターン。一人目の野中はかなり守りに重点を置いたデッキの使い手みたいだったけど、この男はどんなデッキを使ってくるのだろうか。
「電動刃虫、召喚!」
電動刃虫 攻2400
ギュイイイインとうなりを上げる鋭いのこぎりを抱え持つクワガタムシが、ガチガチと威嚇の構えをとる。電動刃虫、高い攻撃力を持つかわりに戦闘を行うだけで相手にドローを許すデメリットを持ったあのカードが入っているということは、かなり高野のデッキパターンは縛られるだろう。考えられるものとしては…………えっと、なんだろ。だめだ、らしくないことしようとしても結局付け焼刃の知識じゃどうにもならん。
「電動刃虫ね。【昆虫族】か【スキルドレイン】、それとも【ガーゼット】とかかな、だってさ」
…………さっすが夢想。
「カードをセットして、ターンエンドだ」
「僕のターン!」
そして、やっと回ってきた僕のターン。合計9枚もある手札をざっと見て、何をすべきか考える。
「よし、ここは。ハンマー・シャークを守備表示で召喚して、効果発動!このカードのレベルを1下げて……」
「おっと、待ちな!トラップ発動、スキルドレイン!1000のライフを払って発動したこのカードが場にある限り、場で発動するすべてのモンスター効果は無効に……」
「甘いよ、ってさ。トラップ発動、砂塵の大竜巻!この効果を使って、スキルドレインを破壊するみたい」
「いいや、何のためにこの野中がカードを3枚も伏せたと思ってんだよ!その砂塵に対してカウンタートラップ、盗賊の七つ道具を発動するぜ。1000ライフを払うことで、相手の発動したトラップを無効化する!」
高野 LP4000→3000
野中 LP4000→3000
うーん、さすがに
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