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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン7 冥界の河と三連星コンビ
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と思ってた。これまでは十代っていう超積極的なデュエルの天才がすぐ近くにいたせいでこれまでそんなに目立ってなかったけど、翔もちゃんと成長してるんだなあ。

「でもまあ、しみじみしてる場合じゃない、か。えーっと、今年は先鋒ティラノ剣山、次峰葵・クラディー、中堅丸藤翔、副将河風夢想に大将遊野清明ですよっと」
「クラディー?」
「うん、葵ちゃんの本名だって。縮めてクラちゃん」

 クロノス先生に提出する用のメンバー表にさらさらっと名前を書き、なるべく丁寧に折りたたんで上着のポケットに入れておく。あとで出しに行かないといけないな、忘れないようにしないと。
 夢想が買ってくれた小ぶりなペットボトルの緑茶を一息に飲み干し、よっこらせいと立ち上がる。去年はまだ商売を始める前だったから思いつきもしなかったけど、今年は違う。人がたくさん動くなら、そこにビジネスチャンスあり。明日からなるであろうお祭り騒ぎの雰囲気を利用して菓子類を売りまくり、なんとしてもひと儲けしなくては。たとえ光の結社でも、お金さえ払ってくれればお客さん。ケーキやらクッキーやらの生地をたっぷり作ったり、最近手を出し始めた和菓子の準備をしたりと、やることはたくさんある。

「とゆーわけで、僕はもう行くからね。じゃ、また明日ー」
「うん………ねえ清明、少しいいかな、ってさ」
「んー?」

 立ち上がったままのポーズで振り返り、何かを考えている様子の夢想に向き直る。はて、なんだろう。できれば手短に済ませてほしいんだけども。

「ちょっと今日は、私にも手伝わせてくれないかな?」
「へ?珍しいね、夢想がそんなこと言うなんて」

 夢想は普段、YUO KNOWにとってかなりの上客ではある。しょっちゅう店に来てくれるし、買い方も気前がいい。もっとも、たいていは女子寮でのお茶会用にまとめ買いしてるだけみたいだけど。だけど、これまで厨房まで手伝いに来たことはない。そう思っての返しだったが、彼女は軽く肩をすくめるのみだった。

「別に。………なんとなく、ね。嫌な予感がしたの、だって」

 ふーむ。でも、葵ちゃんのほかに手先が器用な夢想が入ってくれるんならこっちとしては断る理由はないか。ありがたく受け取っておこう。





 その3分後。

「あー………これ?嫌な予感って」
「多分ね、ってさ」
「やっぱり?ですよねー」

 フラグというか、なんというか。

「何をゴチャゴチャ言ってやがる!」
「さあ、俺たちとデュエルだ!」
「かかってこいよ、光の結社の結束を見せてやる!」

 僕ら二人の前に立ちはだかる、白い制服の3人組。よし、右から順にその1、その2、その3と呼ぼう。

「へっ、どうした?ビビってんのかよ!」

 なんと言っていいのかわからな
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