暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン7 冥界の河と三連星コンビ
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結社、ね」

 軽く形のいい眉をひそめる夢想。さすがに勘がいい、一言で理解してくれるとは。

「うん、少なくとも一之瀬校長はもうやられてる。激しく似合ってなかったけど、白服」
「本当に全員なの?校長がそうやって言ってたの、だって」
「いや、そうは言ってないんだよね。あくまでも『ほとんど』だし。ただ、どっちかっていうとこっちの方が差し迫った問題なんだけど、どうもあっちは全校ほぼ一致で明日こっちに来ることが決定したらしいのよ」

 それはまた、とため息を吐く夢想。だけど、それだけならまだいい。明日ノース校がこっちに来るということは、光の結社の人間が一気に増えるってことだけじゃない。

「メンバー……どうしよう………」

 ノース校との対抗戦が、もう明日に迫っているということでもあるのだ。去年同様5対5の団体戦ってことは、当然5人のメンバーを用意しなくちゃいけない。いけないってのに、こっちには去年の大将だった十代がいない。先鋒だった明日香や次峰だった三沢、それにこっちの代表候補として有力だった万丈目は全員光の結社入りで連絡が取れないし、そもそもクロノス先生とも話し合ったけど光の結社の人を出す気はさらさらない。
 光の結社以外の人で、あと3人のメンバーを決めてほしい―――――それが、今回クロノス先生に頼まれた僕への『お願い』だ。

「ちなみに、候補は誰かいるの?だってさ」

 そう言われ、とりあえずぱっと思い浮かんだ人間を指折り数えていく。

「まず稲石さん………は廃寮から外に出ることができないからダメ。あとは翔や剣山、葵ちゃんぐらいかなあ、めぼしいところは」

 やたらと知り合いばっかりだけど、別に他意はない。そもそも生徒じゃない稲石さんは別として、今名前を挙げた面々は校内でもじわじわ実力を知られつつあるかなりの腕の持ち主なのだ。ほかにも神楽坂とかが戦力として欲しかったところだけど、彼はもう光の結社の一人だからしょうがない。

「とりあえず、剣山から順番にあたってみようかな」

 必要人数は3人、そして候補も3人。一発で決まればいいんだけど。もしダメだったら、あとは吹雪さんにでも頭を下げに行こうかな。





「ずいぶん楽しそうなイベントだドン、恐竜さんの力をノース校に見せてやるザウルス!」
「水臭いですよ、先輩。引き受けるに決まってるじゃないですか」
「え、僕なんかでいいんスか!?ちょ、ちょっと怖いけど、やるよ!」





「一発で決まったー!?」
「いいことじゃない、だってさ。はい、お茶飲む?」
「あ、いただきます」

 いや、まさかこんなにあっさり決まるとは思ってなかった。葵ちゃんと剣山が引き受けるのはなんとなく予想ついてたけど、正直なところ翔の説得にはもっと時間がいる
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