第60話 幾ら力が欲しいって言ってもあり過ぎて良い訳じゃないよね
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いるようですが、彼女達は今までの強化型メイドを更に強化したカスタムタイプです。恐らく此処の性能は銀時様やフェイト様に匹敵するかも―――」
たまが皆に伝える。彼女の分析能力で解析した結果なのだろう。一同の脳裏に戦慄が過ぎる。
「さぁ、からくりの未来の為に邪悪な人間達をおしおきするわよぉ!」
リーダー格と思われるカスタムメイドの掛け声を皮切りにメイドVは一斉に襲い掛かってきた。驚くべき光景が其処にあった。
なんと、五体のカスタムメイド達は自由自在に空を飛ぶのだ。
狭い配管をまるで縫うように跳びまわる五人のカスタムメイド達。これでは逆に銀時達にとって不利な状況となってしまった。
「フェイト、迎撃するよ!」
「分かった!」
「加勢するアル!」
フェイトとアルフ、そして神楽の三名が迫り来る五体のカスタムメイド達を迎撃した。デバイスや腕から魔力弾が、傘の穂先から鉛弾が放たれる。だが、それらを用いても彼女達カスタムメイド達を葬る事は出来なかった。彼女達は迫り来る攻撃の雨を華麗に交わし、更に速度を増して追いすがってきたのだ。
「駄目だ! あいつら動きが早すぎて捉えられない」
「他に攻撃手段はないのかよ?」
「近づいて直に殴れば何とかなるだろうけど、此処じゃ空も飛べないし、第一力も半減してるから……多分押し負けると思う」
悔しそうに唇を噛み締めながらフェイトは言った。先の戦いにて銀時達が味わった世界の壁。その壁を今フェイト達も痛感していたのだ。
「源外さん、まだ武器って置いてたっけ?」
「サブシートにまだ幾つかある筈だ。そいつを使えばまぁ足しにゃなるだろうよ」
「分かった!」
再びはしごを上りサブシートへと辿り着くなのは。彼女の座っていた場所にはまだ幾つかの武器が収められていた。
それこそ多種多様な重火器は勿論の事、爆弾や使い方の分からない奇妙な作りの武器まで多種多様にあった。
だが、果たしてこれらの武器で奴等に対抗出来るだろうか?
「覚悟しなさい! 邪悪な人間共!」
「けっ、言うに事欠いて俺達を悪役扱いたぁなぁ。上等じゃねぇか、こうなったらてめぇら纏めて月に代わって成敗してやらぁ!」
木刀を抜き放ち、銀時は臨戦態勢を取った。追いついてきたカスタムメイド達が猛然と襲い掛かってくる。
空中から鷹が兎を狩るかの様に猛スピードで突進してきたのだ。
しかもそれが五体全員で襲い掛かってくるのだ。一糸乱れぬ連携を前に、一同はただ防戦一方となってしまった。
「おいじいさん! 何とかなんねぇのかよ! このままだとジリ便だぞ」
「無茶言うな! この砲塔は前方しか撃てねぇんだ。後方に回られちまったら打つ手がねぇ」
「ちっ!」
不満げに銀時は舌打ちを打った。その間に
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