第60話 幾ら力が欲しいって言ってもあり過ぎて良い訳じゃないよね
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い喧嘩をしている銀時とフェイトの仲裁に入った。水路を抜けた先は沢山の配管が行き交うまるで迷路の様な場所だった。足場も悪く見通しも悪い。源外の言う通り此処で待ち伏せをするには向かない場所と言えた。
「しっかし偉い場所に出ちゃったもんだねぇ。でも、じいさんの言う通り、敵なんて人っ子一人居ないみたいだね。さっすがじいさん。無駄に年とってないみたいだね」
「へっ、年寄り扱いすんじゃねぇよ。ただお前等よりちょっとだけ生まれたのが早いだけだっての」
「ははっ、御免御免、そんなにヘソを曲げないでよ」
アルフと源外が楽しそうに語っている。フェイトでもそうだったが彼女もまた順応が早いようだ。まぁ、フェイトの場合は多少屈折してはいるのだが。
「ねぇ、源外さん!」
「ん?」
上の方から声がした。万能戦車に取り付けられたサブシートに座っていたなのはが身を乗り出して源外を見下ろしていたのだ。
「後どれくらいでつくの?」
「さてな。だがこのまま邪魔が入らなけりゃもうすぐ天主につくだろうよ」
「分かった。ねぇ、私も下に下りて良い? 此処だと退屈なんだ」
「好きにしな。足を滑らさないように気をつけて降りて来いよ」
「うん!」
源外の許しを得て、なのはは嬉しそうにサブシ―トから身を乗り出して甲板にやってきた。
「どうした?」
「あそこだと一人だから寂しいんだもん。此処だったらお父さんや神楽ちゃん。それにフェイトちゃんやアルフさんに源外さんと定春が居るから寂しくないからね」
「やれやれ、手の掛かるガキだなぁ全く」
面倒臭そうに言うが、内心ちょっぴり嬉しそうにも見て取れた。
そんな時であった。
「待ちなさい! 其処の無骨な戦車!」
「あん?」
突如声がした。上の方からだった。一同は一斉に声のしたであろう上を見上げる。
其処には五つの影が映っていた。良く目を凝らすと、其処には五人の美少女が立っていた。
五人とも、何処かで見たようなヒラヒラで派手な服を身に纏っている。
「からくり達の自由を守る為、日々邪悪な人間達と戦い続けるメイド服美少女戦士【ご奉仕戦隊・メイドV(ファイブ)】此処に参上!」
五人のからくりメイド達がそれぞれポージングして名乗りを上げる。今までの無感情なからくりメイド達とは違い何処かはっちゃけた感じの見えるメイド達だった。
その余りにも場違いとも取れる仕草に、銀時達は言葉がなかった。
「何だ……あいつら―――」
「流山の奴、どうやら相当頭をやっちまったみてぇだなぁ」
銀時は勿論の事、流石の源外もあれを目にしたせいか呆れ果ててしまった。
呆れて物も言えないとは正しくこの事を言うのであろう。
「皆さん、注意して下さい。姿格好や言動こそふざけて
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