私のご主人様
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代りにできる仲間。特攻させる仲間。悪だくみを考える仲間……。
どんな時でも友情は大切なのだ。
「よし、今日はスカートめくりでもするか」
「ばっ……お前声が大きいって! なんだよいきなり……」
「いや、急にやりたくなった。よしやろうすぐにやろう」
「あはは……俺、帰るから」
「逃げるな、達也。よし、お前には海星のスカートを捲ることを許可する。やれ」
「やれ、じゃないよ! できるわけないだろ!」
「根性なしが! あれを見ろ、隼人などもうスタンバイОKって感じだぞ」
「……隼人、なんていうか見損なったというか、予想通りというか」
隼人は最初こそ抗議したが、いざやるとなれば誰よりも早く廊下で待ち伏せしている。真の変態紳士は、こういうやつを言うのだと冥星は語る。
なぜ、スカート捲りかと聞かれれば、そこにスカートがあるから。
なぜ、そんなことをするのかと聞かれれば、『その先』になにがあるのかを探求したいから。
探求……それこそが知識の全て。つまり、健全ある男子小学生はスカート捲りをすることで探求心を補っているのだ(適当)
行きかう女子たちのスカートを捲る、捲る、捲る……隼人は今、無の極致にいる。どれだけの罵声を浴びせられようが知ったことではない。さまざまな色のコントラストを感じ、己の欲求を満たす。ひっぱたかれようが袋叩きにされようが、何のことはない。そこにパンツ……もとい、スカートがあるのだから。
「何をしているの、隼人」
「くそ変態野郎。死ねよ」
この二人にさえ、出会わなければ……隼人は最強の変態紳士になれたのだ。
「答えなさい、隼人」
「…………ごめんなさい!! スカート捲って楽しんでました!」
「…………はぁ、冥星君、いるんでしょ?」
鋭い目つきが冥星の隠れている茂みに投げられた。全く最悪だ。ここで出てこなければ、大蔵姫の忠実な暗殺者である六道凛音の餌食となる。冥星とて命は惜しいのだ。
「てめぇ、冥星……女の敵だな。今ここで去勢してやるよ」
「勘違いするな。俺は別にスカートの中が覗きたいわけじゃない。お前らの怒る顔が見たいだけだ」
「下衆じゃねぇか……やっぱお前はここで殺す。即殺す」
なぜ、隼人が主犯なのに自分が怒られているのか。それは計画者だからだ。そして達也はそそくさと逃げてしまった。友情とは本当に、はかない……。
「待って凛音……冥星君、隼人に変なことさせないで。隼人の行動は篠崎の名誉にも関わるの」
「たかが小学生が……なんだ、許嫁としては隼人の行動を監視したいのか?」
「許嫁……? ああ、そうか……そんな話もあったっけ」
姫は相変わらず無表情のまま、氷のような瞳で隼人を見る。隼人は正座をしたまま複雑な表情で俯いたままだ。
「そんな
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