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流星のロックマン STARDUST BEGINS
憎悪との対峙
25 冷血の構築者
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ンネームで送っていたのは彩斗だった。
今まで何度か彼女のラジオのコーナーで悩みや辛いことを打ち明け、支えられてきたこともあった。
そんな自分にとっての大切な人がまたしてもValkyrieの仕組んだ事件に巻き込まれたのだ。
偶然として片付けていいのかどうか、彩斗は裏に隠れた悪意のようなものを感じた。

「冗談だったらいいけど、現実よ。残念ながら」
「.....」
「でもまぁ、彼女にあなたが入れ込む理由は何となく分かるわ」
「君に何が分かるって?」

彩斗は僅かに笑ってみせた。
ハートレスはこの手のアイドルには興味など無い。
ハートレスの名の通り、愛情らしいものを感じられたことなど無いような人間に見透かせるようなことでは無かった。
しかしハートレスは足元から小さな箱を取り出した。

「これ、あなたが書いたファンレターへの返事よ。何年か前からつい数週間前まで、ざっと20通」
「!?スズカちゃんからの返事...?」
「あなたが自分の住所を書かかないで出してるから、ディーラーの施設の人間がここの住所を書いて送ったのよ。
だから返事はここに届いていた」

彩斗は驚きのあまり、半ばハートレスから奪い取るように箱を取り、中の手紙を開いた。
確かに送り主は『氷川涼華』となっている。
内容は返事と共に自分の近況についてを語られていた。

お手紙ありがとうございます!!
私のラジオを聞いていてくれた人がいてとても嬉しいです!
初めてのファンレター、とても心が温まりました。
今はまだ仕事も少なくて、あまりラジオ以外で見ることは無いかもしれませんが、期待に応えられるように頑張ります!!
これからも応援してください!!

これは初めて出したファンレターへの返信だ。
彩斗は次々に開き、中身を見ていく。

この間、送っていただいた曲、とても気にいちゃって着信にしました!!
アキトさんも学校で色々大変みたいですね...
イジメなんて最低です!!
負けないでください!!絶対にアキトさんは間違っていません!!


私はアキトさんの応援のおかげか仕事が増えて、ようやく色んな番組に出演させて頂けるようになりました!!
とても嬉しい限りなんですが、学校に行けなくなってきちゃって...

ごめんなさい。
せっかく作曲してくれた曲なのにどうしてもみんなにも聞いて欲しくて勝手にカップリングにしちゃって...
謝っても謝っても許してももらえないかもしれません...
心から申し訳ない気持ちでいっぱいです。

またファンレターを送っていただけて嬉しいです!!
曲の件は本当にごめんなさい、今でも本当に申し訳なく思ってます。
実は今度、舞台に出ることになりました!!
あと月曜の10時からのドラマに出演します!!


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