ゴミ箱 本編ではありません
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たのだと思います」
「ヤン提督、君は自分の職務と発言力、周りの評価などをもっと気にしたほうがいい。イゼルローン要塞司令というのは事実上の同盟軍のナンバー3だ。そしてもし君がごく一部の親しい人々、当時宇宙艦隊司令長官のビュコック元帥だけではなくトリューニヒトなどに帝国の策を話していればもう少しましなことになっていたのかもしれない」
「トリューニヒトは私の言うことを聞くでしょうか?」
「聞いたと思うよ。君は圧倒的な国民の人気を誇りそれを持って政界に進出されればトリューニヒトには頭の痛いことになっただろう。しかし君は排除されなかった。それは帝国軍を防ぐには君の才幹がいることが分かっていたからだ。どういう理由があれ君の才能を認めていたトリューニヒトは君の策に一定の評価を下していただろう」
ヤンはそれに対してそうですかとだけ返した。
「私は君を責めるためにこういう話をしているわけじゃない。今後はある程度そういった話を我々政治家にもしてほしいと言うことだ。それはひいては君と政治家との信頼の構築、そしてレベロの件のようなことが防がれるようになるかもしれない」
「……ひとまず分かりました。ところでお話を聞く限り私が同盟軍にいることが前提で話が進んでいるように聞こえますが」
ホアンは先ほどからの真剣な顔からうって変わって大げさに驚いた顔をして見せた。
「当たり前の話ではないかね?帝国軍が弱体化したとはいえ同盟軍の戦力は未だに劣っている。君がいない同盟軍など帝国軍にとって餌に見えるだろう。君には和平が成立した後も同盟軍が再建するまではいてもらわなくては困る」
ホアンは完全にヤンが同盟軍にとどまるつもりで話をしようとしている。それに対しヤンは無駄な抵抗を試みた。
「皇帝ラインハルトは戦いを好んでいるふしがあります。私がいては好敵手がいると思われまた攻め込んでくるかもしれません」
「君の知っている皇帝は自分の収める国の経済状況を極端に悪化させてまで自身の欲望を優先するのかね?なにそこまで悲観的にならなくても戦争はしばらく起きないだろう」
ヤンは大きなため息をついた。同盟軍が再建するのにいくらぐらいの時間がかかるのか思いをはせ気が遠くなったのだ。もしかしたら辞職どころか定年退職させてもらえるかすら危ういと。
「納得してくれるようでなによりだ。さて話が大幅にずれてしまった。話を君が民主主義を支持しているのにかかわらず、積極的な行動を起こそうとしないように見える、と言うところまで戻そう」
レベロとヤンの表情が再び堅苦しいものに戻った。
「私なりに考えた結果、君は民主主義のために戦うのはためらいがなくても、無意識的にこの国自由惑星同盟それ自体に不満があったのではないか?同盟軍元帥としてではなく一同盟市民として答えてほしい」
ヤンはしばらく考えた後答
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