4話(改正)
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してください。」
と話しかけカメラの使い方を教えます。
彼女はすぐに使いこなせるようになったので。
「それでは、私は失礼させてもいましょうか。大変かもしれないですけどがんばってください。」
そう言って頭を数回撫でた後に、背を向けて離れようとすると何かに引っ張られたので振り返ると彼女が私の服を引っ張っており。
「アーニャ・アールストレイム。」
「はい?」
「私の名前。」
「良い名前ですね。それでは、私はカイ・テンノウジといいます。」
「手伝って。」
「何をですか。」
「記録を手伝って。」
「しかし、私などより親しい友人などと記録をしたほうが良いのではないでしょうか。」
「カメラをくれた。記録の作り方も教えてくれた。だから、友達。」
そうして、わずかに首を傾けるアーニャ。その様子はとても可愛らしいのですが、今の私はどこをどう見ても少女をモノで釣る悪い男に見えることでしょう。結界がなければですが。
「私達、今日初めて会ったではないのでしょうか。それと私、あなたが不審者に連れて行かれないか心配なのですが。」
「戒、不審者なの。」
「それは、違いますが。」
「じゃあ、友達。」
「もしかして、友達か不審者かの二択しかないのでしょうか。」
「友達じゃないの。」
シュンとなり、どんどん語尾が弱くなっていき、涙が目尻に溜まりだし始めたので説得を諦めました。
「わかりました。友達なので手伝いましょう。」
「ありがとう。」
そのまま、今日の夕方まで手伝うこととなりクタクタになり、ノルンが用意していた家から秘密基地に転移することとなりました。
しかも、明日の約束まで取り付けられてしまいました。
これが、これから長い付き合いになる彼女との出会いであり、彼女曰く初めて一緒に記録をしてとても楽しかった記念すべき日。
ともかく、こうして私とアーニャが知り合ったことに歯車は回りだしました。
良くも悪くもこの日こそが初めて、私が本当の意味でこの世界に足をつけた日なのでしょう。
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