29話
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あった。
「助かる。獅子王の記憶だけだと説明しずらくてさ。お礼とは言えないけど差し入れもってきたぞ」
夕もお礼としてお菓子など、疲れたときに食べられるものを持ってきた。
「お礼なんていいのに、でもありがとう。司書みんなと食べるよ」
「そうしてくれ」
こうして普通に会話できているが、夕の体が小さくなったばかりの時は大変だった。自分が護衛を頼んだから夕が小さくなったと責任を感じたユーノに病室で土下座され、今後の夕の生活費や学費を全て自分が出すと言ってきたのだ。申し出はありがたいがそこまでさせるのは気が引けた夕はそのとき病室にいた。シャマルとはやてに手伝ってもらって何とかユーノを説き伏せたのだった。
「言語は古代ベルカ文字だけど大丈夫?」
「大丈夫だ。獅子王の記憶を受け継いだことで古代ベルカ文字が読めるようになったんだ」
思わぬ特典であった。
「なるほどね」
「それじゃあ端の方にいるから何かあったら念話してくれ」
夕は本を持って邪魔にならない位置に移動をして獅子王の記憶と照らし合わせながら本を読み始めた。
数時間後、
夕はぶっ続けで本を読んでいたので5冊の本を数時間後で読み終えることができた。夕はユーノの基に向かう。
「あっ夕、読み終わったんだね」
「ああ。ユーノのおかげで教会に説明するのが楽になるよ。ありがとう」
「どういたしまして」
そう言っているユーノには疲労の色が見えていた。
「大丈夫か?かなり疲れてるみたいだけど」
「まだ徹夜2日だから大丈夫だよ」
いや、2日寝てないだけで十分やばいわ。仕方ないな。
「ユーノ、一旦作業を止めろ」
「え?でも「いいから」 わかった」
夕はユーノに作業を止めさせてユーノの後ろに回る。
「体に触るぞ」
夕はユーノの体のあちこちをマッサージし始めた 。いきなりマッサージを始められたユーノは驚いて動こうとしたが夕に動くなと言われて止める。
マッサージ10分ほどで終わる。
「どうだ?」
「体が………軽い」
ユーノは軽く体を動かしてみる。
「俺を鍛えた人に教えてもらったマッサージだ。やる前とやった後だとかなり違うだろ?」
「うん。全然違うよ。ありがとう夕!」
どうやら効果はあったようだ。
「効いたようで何よりだ」
「うん。やり方を教えて欲しいくらいだよ」
「いいぞ。本人が希望するなら他の司書さん逹もマッサージするから目の前でやって見せる」
「わかった。みんな!」
その後、無限書庫司書、全員のマッサージをすることになった夕であった。男女問わず全員がマッサージを望むってどんだけ辛い職場なんだここは!?
無限書庫の現状をしった夕であった。
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