第40話
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「素晴らしい戦いだったぞ、レイ君」
心無い拍手とともにヒースクリフが姿を現した
「ヒースクリフ・・・」
「そう睨むな。君には大いに期待しているぞ?巨龍はすでにすぐそこだ」
「・・・猶予は?」
「三十分だ」
それだけ聞くと俺はサチの手を握り、一度この広場を後にした
「サチ・・・」
真っ直ぐにサチの目を見据えて語りかける
「俺は、この戦いに全てを掛けている。巨龍討伐が失敗になった時のリスクは計り知れないが、負けるわけにはいかない」
「・・・うん」
サチは悟ったかのように俺の服裾を握りしめる
「もしも・・・そんなことありえないが、もしもの事がある」
「・・・うん」
「だから・・・その時はーー・・・」
俺は、静かにささやいた
サチは何も言わず、うなずくこともなかった
巨龍討伐まで残り
10分
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