狩りその2
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プはあっさりと切れ周泰の身体は重力の法則に従い落下した
いつもの彼女ならばこの程度落下など何ら問題はないが今回は違う
極度の疲労と頭に血がのぼって軽い目眩を起こしていた、更に割と強めに脚に絡まったロープが体勢を余計に崩す
スローモーションで地面が迫り自分の未熟さを今更ながら悟る周泰
目ギュッと閉じてもうじき自身を襲う衝撃と生きていれば死ぬ程痛い痛みで地面をのたうち回るだろう
自分の未熟さを呪いながら、せめてもう一度お猫様をモフモフしたかった
「だから言わんこっちゃねぇ、大丈夫か?」
暁はAMスーツが起動してムキムキになった二の腕で落下してきた周泰を支えていた
因みに落ちてくる人間を普通に腕だけ受け止めたら両腕が折れてしまうから迂闊に真似ては駄目だ
腕の中にいるリアル リカちゃん人形……違った周泰だったか?しかし長い髪だな手入れ大変そうだって違うだろうが!何考えてんだ俺は……
兎に角、祭達と合流しよう まずはそれだ
華奢な身体を傷つけないように其なりに注意しながら夜明け間近の森を歩いていった
事の次第を聞かされ暁と祭(落書きは落とした)は今日一番の溜め息をした
穏は暁からもらったRPG の取り扱い説明書を食い入る様に見ているが文字は全て英語である唯一の救いは図解があったから何となく用途は理解しているようだ
只し顔が完全にジャンキーの類いだ、間違いない
「お……おい祭? 穏は大丈夫なのか?」
「まぁ何時もの事じゃ気にするでない、でだ暁 これからどうするつもりじゃ?」
「どうするか?そうだな……まぁ帰りながら考えるさ」
「食えぬ奴じゃ、もう決まっているのだろう?」
「解るか?」
「顔に書いておるわ【死合い】がしたいとな」
「あの……御使い様?私もう大丈夫です」
「おぉ嬢ちゃん起きたか?乗り心地悪ぃが勘弁してくれ」
背中で気絶していた周泰が目を覚ました、どうやら大丈夫そうだ
内心少し安心した、年端もいかない子供を傷物にするのは気分が悪い
傭兵稼業をしていれば綺麗事なんて言ってられない事も散々やってきた
所詮は只の自己満足でしかないのは承知しているがどうもこの中国に来てから調子が狂いっぱなしだ
俺はこんな甘い奴だっただろうか……あの野郎の変な病気が感染したか?
懐かしい好敵手の顔を思いだした、奴との痺れる殺し合いは忘れもしねぇ
「御使い様?聞いてますか?」
「……といけねぇ!何だい嬢ちゃん?キャンディなら売り切れだぜ?」
「キャンディ?何ですかそれは?って違います!私の真名を貰って欲しいんです!」
「また真名か……嬢ちゃんじゃ駄目か?」
「駄目です!私こう見えてちゃんと大人ですよ!」
「まじか?そうは全然見えんが……まぁ実力は認めるけどよ」
「む
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