第三十話
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
翌日、俺は理由をでっち上げて修学旅行から抜ける事に成功した。
まあ、ヴァーリとかにはバレたかもしれん。だって勘は鋭い方だしな。
後は納得いかない感じになっていたのは班員全員だ。
しかしなんとか納得してもらって俺は帰る……フリをして妖怪の里へと向かう。
妖怪の里へ入るには色々とプロセスが必要らしい。
まず一つ目、妖怪を探さないといけない。これには普通の人間じゃ妖怪の里へ入る事は出来ないからだ。
しかしこの点に関しては問題はない。なぜなら……八坂が俺の事を待ってくれているからである。
二つ目。その妖怪に気に入られる事。これも問題はない。
三つ目。これが一番面倒くさい。妖怪の里へと向かう道中を他の人間に見られてはいけない。
これが一番面倒くさいのである。
まあ、これに関しても大丈夫だろう。
そして八坂に案内されて俺は妖怪の里へと足を踏み入れた……。
そこは古風な街並みが漂う場所だった。
しかし道を行き交うのは人間ではない。
至る所にたくさんの妖怪がいる。
あ、あれ……首無しに河童じゃないか?あんなのもいるんだな……。
と、そんな中で一際目立つ女性を見つけた。
銀色の髪で西洋の女性騎士が着るような鎧を身に纏っている。
「あれって……ジャンヌ?」
「ああ、そういえば世界終末の日の際に共闘していたのですね。ジャンヌさんはここで妖怪の子供達のお世話をしてもらっているんです」
へぇ、あのジャンヌがね……。
「…………?」
「…………(グタ〜)」
と、ジャンヌに近づいて頭を傾げている女の子。その女の子の言った事になのかグタ〜となるジャンヌ。
赤色の髪を肩辺りまで伸ばしており服装もどこか日本とは違う感じがする。
なにより……彼女の背中にある武器……あれって槍…か?
「ああ、彼女もいらしてたんですね」
どうやら八坂さんは知っていたようだ。
「彼女は?」
「はい、英雄派の最高戦力と言っても過言ではない方です。名前は貴方も知っていますよ」
俺も知っている?
「彼女の名前は……呂布、中国三国時代に最強と謳われた武将の末裔です」
「呂布!?」
その名前を知らない人間はいないであろう人物の名前。
呂布、それは八坂の言った通り中国三国時代において最強と謳われている武将の名前だ。その理由は簡単、戦いにおいて誰にも負けた事がないからである。
唯一苦戦したのは劉備・関羽・張飛という当時は義勇軍を率いていた武将達に苦戦したのを最後に苦戦する事もなく、しかし当時の曹操に策を用いて捕縛され、首を飛ばされて死んだという人物だ。
という事はあの子が持っている武器
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ