第一話
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感じた中で一二を争うぐらい強力な魔力を感知したのは。
その魔力が発生したところから雷――それも数が多く、強力な、一般魔法使いでは到底発動させることができなさそうな……ソレが王さまのジャガーノートの一弾を容易く打ち砕いた。
「なっ!?」
「フール!」
魔法を発動させていた王さまが驚愕に目を見開き、視点をリンクさせていたシュテルが俺の名を呼ぶ。
さっきの雷が発生した地点へとエリアサーチを飛ばし、他のエリアサーチを一時的にこちらとのリンクをカットする。
「……赤毛、アホ面、杖……そして先ほどの魔力――間違いありません。ナギ・スプリングフィールドです」
こいつが――ってマズ!?
「!? フール、どうしました!?」
「……エリアサーチを破壊された」
急にこちらを見たかと思うと、次の瞬間雷に飲まれた跡形も無く消し去られてしまった。……隠蔽は完璧だったはず……現に彼の他の仲間も突然の奇行に驚いていたのをチラッと見た。……なんでだ?
ってそうこうしているうちにも次々とエリアサーチが……って全部壊された!?
「……予想外にも早く出張って来ましたね。しかし作戦は変わりま――そういえば、レヴィは?」
シュテルの言葉に何か嫌な予感を感じて、レヴィが居た場所を見る。そこには誰も居ない。しかし一筋の青い線がある方向――先ほど王さまのジャガーノートが掻き消された地点へと向かっているのは見えた。
も し か し て。
「どうやら先行したようです」
「アホ! 冷静に言うとる場合かっ! フール、シュテルと共にあのバカを追いかけろ。我とユーリも仕事が終わり次第向かう」
流石王さま。こういう時は頼りになる。彼女のその一言で予想外の展開に混乱していたシュテルも気を取り直し、俺と共に全速でレヴィを追いかける。
「こうなっては当初の作戦が機能するか分かりません。その場の状況に合わせて動きましょう」
臨機応変にってか。
まぁ、ゴチャゴチャ考えて戦うよりは良いか。
それはそうとレヴィめ……後で絶対王さまの説教だな。怒気が半端無かったし。
……あっちの方の作戦も上手くいかないかも……王さまの機嫌が悪くなったし。
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