第一話
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異常だと思うが別に良いんじゃね? という感じに。それすらも異常だ。
これ以上は異常という言葉が異常にゲシュタルト崩壊して異常な精神状態になるから置いておこう。何が言いたいのか自分でも分からん。でも、もしも普通……前世の精神状態のままだったら、この世界で生きていくことはできなかったと思う。昔暇つぶしに見ていた二次小説じゃあ、殺す、死ぬ、戦う……それらの覚悟がどうのこうのって描写されてたけど、はっきり言って俺にはそんなご大層な物は無い。だから戦っている時も内心ガクブルだし、人を殺した時も嫌な気持ちになったし、ましてや死ぬ覚悟なんてない。俺は生きたい。
正統派主人公や説教系主人公がこのことを知ると、十中八九俺のことを糾弾すると思う。それも勘弁だ。
俺はただ、王さまの元で生きていたい。そんな醜い願望で今日この日まで何とか生きて来た感じ。彼女たちが居なければ俺は既に消えていたと思う。感謝してもし切れない。それの恩返しってわけじゃないけど、俺は生き抜いてできる限り彼女たちを助けていこうと思う。戦う力しかありませんから。
――だからさ、俺ここでお留守番しちゃダメ? ディアーチェと一緒に魔法バカスカ撃つ方にチェンジしちゃダメ?
そんな俺の熱い想いを目に込めてシュテルんへと送り続けるが、彼女は頭を傾げて頭の上にハテナを浮かべるだけ。ちくしょう可愛いじゃねーかちくしょう。
内心肩を落として視線を戻す。敵がいっぱい居た。帰りたい。
空を覆い尽くす戦艦、大地を染め上げる数多の兵士。これはちょっと多すぎませんかね? しかも今回の相手は今まで戦場を渡り歩いて来た歴戦の戦士たち――雑魚相手に無双してた俺が勝てるのか? 体の中のデータには余裕って出てるけど、絶対信じるものかっ。
「ほう……流石に壮観だな……」
王さまマジパネェッス。これ見ても余裕の姿勢を崩さないとかそこに痺れる憧れる。
「しかし、いくらディアーチェでもこの数相手に……私も手伝った方が……」
「いえ、何も全ての敵を屠るのではなく、この半分を戦闘不能にすれば良いのです――我らが王なら容易い。違いますか?」
「はっ、ぬかせ。この倍が来ようとも、我が魔導で葬ってくれるわ」
まぁ、今回はそうもいかんか。そう言って王さまは魔力を高める。というかこれ以上でよゆうって……流石魔力チート。ユーリの次に多いだけはある。
シュテルんはそれに頷くとこちらに視線を向ける。どうやらもう逃げれないらしい。分かってたケド。こうなったら自分の仕事をちゃんとこなすとするか。
エリアサーチを発動させて敵の大まかな位置を確認する。細かい情報は無駄なのでカットし、それをマテリアル特有のリンクに乗せてシュテルんと王さまに送る。
シュテルんは俺から受け取った情報を整理し、王さま
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