28話
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
しかないってことだ」
知らない故に好き勝手できる。諦めるのはでなく気にしない、夕が出した結論はこれだった。
「それが一番だね。今の僕も自分の思った通りに生きてるわけだしね」
その後、剣は面会時間ギリギリまで話して帰っていった。
あれからいろいろ考えた結果、夕は聖王教会に属することになった。獅子王の知識を渡す変わりに生活を援助して貰えるようにしたのだ。(用意されたマンションに行くとほとんどの家具がしっかり揃えられており、買いそろえる必要がないのは楽だった。後は送っておいた私物の片付けだけであった)学院にも来年から中等部に通うことになっている。両親に報告に行ってみるとあっさり信じて貰えた。雰囲気でわかったらしい。特に悲しまれたりはしなかった(寧ろ子供の姿になった夕を見てもう一冊、家族アルバムが増えると喜んでいた)喜んでいただけ何よりです。
そして元の姿に戻れないと決まった時点で三河(ミッドでは島田)夕は公式に死亡したことにした。新しい体で生きるにあたって前の経歴との関係は断っておいたほうがいいと判断したからだ。現在聖王教会に協力してもらって新しい戸籍を作っている。
夕の第3の人生の開始してから3週間、夕は週1の検査で聖王教会にきている。
「これで検査は終りです。お疲れ様でした」
「ありがとうございます」
検査していた医者から検査の終了を告げられた夕は聖王教会の中を歩いていた。そこに襲撃者が現れる。
「ゆ〜う」
「おおヴィ、ぐふっ!」
襲撃者、ヴィヴィオが夕に体当たりをかましたのだ。前の夕なら簡単に受け止められるのだが小さくなった体の感覚の違いにより、受け止めるのに失敗し、ヴィヴィオの頭が夕の鳩尾に直撃する。 かなりのダメージにより膝を着く夕。
「ゆ〜う、だいしょうぶ?」
膝をつく夕にヴィヴィオは心配そうに聞いてくる。
「ヴィヴィオ、心配してくれるのは嬉しいが………原因はお前だ!」
夕はヴィヴィオを持ち上げて振り回す。
「キャー」
手加減しているのでヴィヴィオは喜ぶだけだが、振り回す時間が長くなれば、
「ふぇ〜めが〜ぐるぐる〜」
この様になる。
「よし!」
目を回してふらふらになったヴィヴィオを下ろして満足する夕。だがここで違和感に気づく。
「おい、ヴィヴィオ」
「ふぇ?」
「どうして俺だとわかった?」
夕は小さくなってからヴィヴィオに一度も会っていない。夕の今の容姿をヴィヴィオが知らないはずなのだ。
「う〜?ゆうだからゆう………ゆうじゃないの?」
何を言いたいのかイマイチわからないがヴィヴィオは勘で夕だと認識したようだ。こいつ侮れん。
「いや、夕であってる。それでヴィヴィオは一人か?」
「な
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ