<2:if編>
フェイトの場合 CASE-1 のおまけ
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「そうか・・・」
そう言って俯き考え込むゲオルグ。
しばらくして、何か思いついたのか手を叩いて勢いよく顔をあげる。
「じゃあこんなのはどうだ?」
そう言ってゲオルグはなのはに耳打ちする。
ゲオルグの話を聞いたなのはは、怪訝な表情を見せた。
「そんなの恥ずかしいよ」
「いいんだって、細かいとこまで話す必要はないんだから」
「うーん、じゃあ判った。やってみるね」
なおも半信半疑の様子のなのはに対して、ゲオルグは嫌らしい笑みを浮かべていた。
翌日。
オフィスで捜査資料をまとめていたはやては、昼食をとろうかと思い始めたころに
なのはからの通信を受けた。
(なのはちゃん? なんやろ)
不思議に思いながらも通信を繋ぐはやて。
彼女の眼前に現れた画面にはニコニコと笑うなのはの顔があった。
「おはよう、なのはちゃん。 どんな用事?」
「おはよ、はやてちゃん。 今日はね、お礼を言おうと思って」
「お礼? なんかしたっけ、私?」
「うん。 昨日、興味深いお話をしてくれたでしょ?」
「昨日? ああ、ゲオルグくんとフェイトちゃんの話やろ。
で、どう? ゲオルグくんは不倫してそうやった?」
そんなことはあり得ない。と判っているはやてであったが、生来の悪戯好きが
むくむくと顔を出して、ついそんな聞き方をしてしまう。
「ううん。結局、ゲオルグくんは不倫も浮気もしてないみたい」
「へーっ、そうなんや。 どうやって確認したん?」
「んとね、ゲオルグくん本人に証明してもらったよ」
「は? どうやって?」
はやては、自分自身ではその方法が思いつかず、純粋な興味として尋ねた。
するとなのはは、幸せそうな表情でうっとりした笑みを浮かべる。
「あのね。 昨日の夜ね、いっぱいゲオルグくんに愛してもらっちゃったの」
それから30分ほどにわたって昨夜の情事についてなのはは語った。
話の骨子としては、
"ゲオルグと何度も愛し合った"
"すごく気持ちよかった"
"ゲオルグがすごく優しくて、もっと好きになった"
という3点を延々と繰り返すものであった。
そして最後に"はやてちゃんのおかげでお互いの愛を確かめあえたよ、ありがと"
という一言で話は締めくくられ、なのはとの通信は切れた。
その直後、はやては
「やってられんっちゅーねん!!」
という言葉とともに自分の机を蹴り飛ばして、肩を怒らせて部屋を出たという。
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