第百一話 託すものその十五
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いなかったからな」
「戦う必要がなく求めるものを得られれば満足という剣士ばかりで」
「よかったですね」
「本当にな。よかった」
一佐は心から言った。
「私もそう思う」
「厄介なのは魔の剣士です」
加藤、彼だとだ。工藤は一佐に言った。
「彼だけは」
「純粋に戦いたいだけか」
「はい、戦闘狂です」
「そこには倫理はないな」
「人は殺しませんが」
「しかし戦いそのものに快楽を見出している」
そうなると、というのだ。
「そうした人間はな」
「戦いを止めませんね」
「止めるべきだがな」
「はい、戦いを終わらせる為には」
「そうなるな。まあ話はこれで終わってだ」
一佐はここで壁にかけられてある時計の時間を無意識のうちにチェックした、そのうえでこう言ったのだった。
「仕事が終わったらな」
「はい、その時は」
「いよいよですね」
「焼き鳥だ、好きなものを好きなだけ飲んで食べてくれ」
笑ってだ、一佐は二人に述べた。
「そうしてくれ」
「はい、わかりました」
「それじゃあ」
二人も応える、そしてだった。
二人はこの日焼き鳥とビールや焼酎を心ゆくまで楽しんだ。そのうえで大石とマガバーンの闘いの結果を聞いてさらなる笑顔になったのだった。
第百一話 完
2014・3・4
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