学園3
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「サクヤ・アストールです。よろしくお願いします」
ロールの挨拶に遅れをとらないようにサクヤも名前を名乗り手を前にだす。二人は握手をし、簡単な挨拶を終わらせると、学園長室を出て教室に向かう。
広い廊下を五分程教室に向けて歩きながら大まかな説明を受ける。説明を受けながら窓の外を見てみると、大きな木が生えておりその大きな幹に見合う枝をつけ、青々しい緑が生い茂っている。
そんな風景からも学園の大きさを感じながら歩くサクヤ。廊下に次々と教室が並んでいる中、おそらくサクヤのクラスであろう。ロールは急に足を止め、一つの教室の扉の前に立った。
「じゃあ俺が呼んだら入ってきてくれ」
ロールはサクヤに軽く微笑みかけて教室に入っていった。
サクヤが軽く頷くとその場に立ち止まり、自分が呼ばれるのをじっと待った。
ロールが教室に入った所で、扉一枚の障害はあるが、サクヤにも十分聞こえる声で会話がされていた。
「今日は転校生が来たぞ?」
「せんせ、男ですか?女ですか?」
「それは自分の目で確かめてくれ。それじゃあ入ってきて」
突然の転校生に、生徒のテンションは一気に上がっていく。目を輝かせて聞いてくる生徒の質問に軽く答えると、ロールは扉の向こう側にいるサクヤを促すように呼ぶ。
呼ばれたサクヤは一度深く呼吸をすると、ゆっくり扉を開けて入る。
教室に入り前に立つと一通り中を見渡す。
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