三話 怪盗者(ひったくり)
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第7学区・東部駅前。
学園エリアは20学区まで土地が振り分けられ、1つの学区でおよそ面積10平方メートル位の場所に分けられていた。
1つの学区には東部・西部で2つ駅が振り分けられる設定になっている。
第7学区には主に大きなデパートエリアが存在する。大きな商店街や立ち並んでいるデパート・ブックストアなどが沢山とあり、来客者が多いためデパートエリアは密集度が高い。
昼夜間人口の差が大きく、夜には全く人が見られない。そのため、夜活動している輩(やから)や不良が多いことが問題視されている。夜は危険地帯に特化してしまう。
商店街を過ぎると学校地帯(スクールエリア)が存在し、その中に科学技術国立高等学校がある。
快晴。入学式にはもってこいの気象条件である。
商店街には人が溢れかえっている時間帯が多いためバスは走ってない。
徒歩で学校に向かう。
「ねぇ、今日昼ごはんどうする?」
話を持ちかけた。今日は2年生も早く帰れるため、昼ごはんなど所持していない。
「せっかくの入学式の日なんだからレストランでもよって行かない?」
姉はもう決めていたかのように言った。
こと割り切れないような陽気な表情をしていた。
「そうしようか。 杏里も行く?」
今度は馴れ馴れしく"杏里"と言えた。少し自分に否定しているが…
杏里は逆に残念な顔をして
『ごめん今日用事があるんだ。 悪いね。』
と苦笑に戻しながら話した。
なにか大事な用事があるのだろう。そこは追求しない方が良いとおもう。
『ところでさ、広翔クンはどこのクラブに入ろうと思ってるの?』
「そうですね… 今は特に何も。」
『そっか。 よかったらうちの軽音楽部見に来なよ。』
「軽音楽部ですか。 なんか意外ですね。」
意外性に微笑を浮かべながら言う。
自分の見解では陸上部とか体育部とかそうゆう系統の部活をやっている感じがしていた。
だがあいにく音楽系統には興味がない。
『意外? そぅかなぁ?』
拍子抜けした様子で笑っていた。
そうだろう。小体系に軽音楽部は似合わないと思う。
『広翔クンは運動系だよね。』
杏里は頷き、確信したようにそう言った。
まぁそうだ。広翔は勉学より、体術・能力の成績の方が断然に高かった。
別に勉学ができない訳では無かったのだが……
勉強は嫌いだった。
しばらく部活のことは話しながら歩いていたが全く興味がない広翔には暇つぶしになってしまった。
実は広翔と加奈は中学時代、部活に入ったことが無かったのだ。
あの事件以来……
「・・・?」
加奈が急に不思議な顔をして商店街の周りを見渡
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