第三章
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。市五郎が母に対して声をかけてきた。
「母さん」
「ええ」
「休んでる?最近」
母を気遣う顔を向けてこう問うたのだった。
「どうなの?最近」
「一応は」
そのやつれた顔での言葉だった。目にも疲れが色濃く今にも倒れそうだ。化粧でも中々隠せないものがそこにはあるのだった。
「休んではいるわ」
「だったらいいけれど」
「けれど。どうしても」
声にもまた疲労が色濃かった。
「それでも」
「そう。やっぱりね」
「佳代子は。自分のことは知らないのよね」
「そうだよ。あいつはね」
顔を一旦正面に戻して少し俯いての言葉だった。
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