第七十五話
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人であるがな」
スミスはやっぱり知ってたか。
「でも・・・あれ、龍じゃなくて馬だよな?」
「龍と馬は縁深い存在だぞ。龍の元々の姿は鱗の生えた馬だし」
「・・・ああ、それは聞いたな」
もう既に聞いてたか。
って、孫悟空の神格を暴くにはどうしても必要なことではあるんだよな。
「それに、あの馬は龍だったのを観音菩薩がその力で姿を変えたものなんだよ」
「ってことは、アレは間違いなく・・・?」
「ああ。玉龍、って言う中国の龍だ」
そう考えて、間違いないだろう。
さっきの会話も、そんな感じだったし。
「ってことは、結局四対三じゃないか。不利は変わらない」
「そうか?俺はこの間五対一で戦ったし、かなりましだと思うぞ?」
「まあ、神代武双の言っていることは置いておこう」
オイコラスミス。
お前の正体を暴露してやろうか・・・!
「だがしかし、ひとりよりふたりがいい・・・という言葉もある。今回の場合、特に当てはまる箴言ではないかと思うがね?」
「そして、ふたりよりさんにんがいい、ってな。何より護堂、お前はこんな美味しい場面を独り占めする気なのか?」
「だとしたら、君はずいぶんと気前の悪い男なのだな。侮蔑に値するよ」
「なあ、打ち合わせをしたわけじゃないんだよな・・・?まあ、助かるけど」
あっさりとこのメンバーでの戦いを許可してきたな。
もう少し位は躊躇うかと思ったんだけど。
「おやおや。君はこんな得体の知れない男を信用する気か。後悔しなければいいが!」
「そうだぞ護堂。俺はともかく、こんなコスプレ趣味の有る男をあっさりと信用するのはどうかと思う」
ってか、男って・・・
「余計なお世話だ。俺は運がいいから、仲間選びで後悔したことなんてないし、これからもきっとない」
自信満々だねぇ・・・まあ、女難ではあるけど女運はいいからな、護堂。
性格はともかく、なのがいる気がしなくも無いけど。
「ああ。それとな」
護堂はそう言いながらニヤリと笑ってくる。
「さんにんよりよにん・・・だとは思わないか?」
その瞬間、俺たちの頭上を何か巨大なものが通った。
何かと思って見上げてみると・・・ああ、なるほど。そう言うことか。
納得したところで巨大な鳥から飛び降りてくる影を見つけ、それが羽のように着地したのを、俺は半眼で見る。
何も、あんな目立つものに乗ってこなくてもいいだろうに・・・
「待たせましたね大聖、そして我が弟よ」
弟って・・・まさか、護堂は翠蓮すら口説いたのか?
「・・・なあリズ姉、どう思う?」
「そうだな・・・とりあえず、彼はドンファンである、ということでいいんじゃないか?」
「やっぱりそう思う
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