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ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第3章 さらば聖剣泥棒コカビエル
第57話 愛、故の殺意
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。っていうか部長……
「そもそも全員で一斉にかかってくる方がひどいと思いません?」
それを言った瞬間、うっ、と皆気不味くしながら私から目を逸らした。
「いや、何というか……」
「火織相手なら全員でかかったところで……」
「うん、いつもみたく最終的にはこっちが負けちゃうかなって……」
……皆好き勝手言ってくれちゃって。
「むぅ〜、私だってか弱い乙女なんですからね?」
『『『……か弱い??』』』
「ってそこでハモるって皆ちょっとひどくないですか!?」
た、確かに龍巳に鍛えてもらってある程度の実力はつけて貰ったけど……でもそれでも私だって女の子なんだからね!?
と、そんな中祐斗が皆の中から一歩前に出てきて、私に頭を下げてきた。
「火織さん……本当に、本当にすまなかった」
そう言った祐斗の目から、涙がぽたりと地面に落ちた。
「火織さんは僕のためにあんなに頑張ってくれてたのに、なのに僕は火織さんに、エクスカリバーに勝つことに必死で………………それが、それがあんなことをしてしまうなんて……!」
私はそう言って頭を下げる祐斗の頭に手を載せて、ゆっくりと撫でた。
「祐斗、顔を上げて。別に私は気にしてないから。必死に頑張ってたのは私が一番分かってるし、最後のだって事故みたいなものでしょ? だから祐斗もそこまで気にしないで。それにどっちかというと私嬉しいのよ? 気付いてる? 剣の性能もそうだけど、祐斗の剣の実力もこの2週間で一気に伸びたってこと」
そう私が言うと、祐斗はその場で跪いて頭を垂れてきた。
「火織さん、僕はここに誓うよ。いつか必ず君と並び立てる『騎士《ナイト》』になると、この剣に誓う」
「えぇ、楽しみに待ってるわ」
☆
火織が無事であると分かったあと、俺達の話題はそのまま木場の新たに目覚めた
禁手
(
バランス・ブレイカー
)
に移行した。ここで一番面白かったのは、やっぱりイリナとゼノヴィアだな。
「木場祐斗、その……だな……」
「私達にも聖魔剣、見せてもらってもいい?」
なんておずおずと木場に頼んだんだ。もうなんというかこの2人、出会った当初の雰囲気がまるっきり無くなってるよな。
そんな2人に対して木場は
「もちろんいいよ」
とあっさり了承。木場はすぐさま新たに2本の聖魔剣を創り、瞳をキラキラ輝かせているイリナとゼノヴィアに手渡した。……思うんだけど俺たち悪魔は聖なるオーラのせいで聖魔剣に触れないのに、イリナたちは触るだけなら魔なるオーラによるダメージ受けないってちょっとズルいよな。
「おぉ、これが聖魔剣! 本当に聖と魔が混じっている
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