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高音
第二章
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タッフ達がニルソンに話す。
「演出が気に入らないって言って」
「黒タイツに駄目出しされて」
「それでなんですよ」
「降板したんですよ」
 そうしたというのだ。今回もだ。
「困ったことです」
「代役の人も急に決まって慌ててでしたし」
「他にも色々と我儘言いますし」
「降板しなくても」
「本当にね。あれじゃあまるで」
 どうかとだ。ニルソンは眉を顰めさせて話した。
「子供ね」
「そうですね。子供ですね」
「あれじゃあですよ」
「我儘ばかり言って余裕がなくて」
「神経質ですぐに怒って」
 そうしたことがだ。まさに子供だというのだ。

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