十三章 幕間劇
闇夜×褒美
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し切られていただろう」
「それはご主人様の作戦があるからこそ・・・・」
「逆だ。ここの兵達を纏めるのには、小波のお家流が不可欠だった。だからあの作戦をしたのさ」
俺達には通信機があるから、離れていても連携出来る。が、ここのはそれがない為、連携が出来ない。
「とにかく。あの戦に勝てたのは小波のお陰だ」
「やらなければならない事をやっただけ・・・・」
「ありがとう、小波」
俺は小波の手を取った。お家流だけではなくて、鞠を影から守ってくれた事もだ。
「本当によくやってくれた。あの戦は一番の手柄を取ったのは小波だと思う」
MVPと言っても分かんねえだろうからな。
「も・・・・もったいないお言葉にございます」
「どうかこれからも力を貸してほしい」
「そ、それは・・・・もちろんに・・・・ございます」
「一真隊には・・・・いや俺かな?小波が必要なんだ」
「あ・・・・あ・・・・ありがたき・・・・幸せ・・・・」
今気づいたが、耳まで真っ赤になっているな。
「おっと、悪かったな」
握り締めていた手を解放させる。手を放しても視線は合せてくれない。
「い、いえ・・・・ご主人様との、距離に・・・・慣れてなくて・・・・」
「葵はどうなんだ?」
「・・・・いつも過分にお褒め頂いております(ただ、葵様とこのような)」
小波は黙って自分の手に目を落とした。余り手を握られるのは、慣れてなかったのかな。
「そうか」
その一言だけでも、小波にとって葵が素晴らしい主君というのはよく分かる。問題は隣にいるあの女狐だな。アイツさえいなけれないいが、俺と葵では月日の差もあるだろうし。
「なあ小波」
「はい」
小波がやっと顔をあげてくれる。
「俺の事、主人と呼んでいるよな」
「はいもちろんですが・・・・ご主人様?」
「なら主人として俺なりの接し方、報い方をさせてくれないか。俺は小波と特別な関係としてな」
「特別な関係・・・・ですか?」
俺は頷くが、小波は黙る。
「(ご主人様はもう自分にとって特別な御方なのですが)」
「俺は、主従関係という堅苦しいのは好きではないのさ。仲間ではダメか?」
「もったいないお言葉でございますが、自分はご主人様の臣にございます」
「俺から禄をもらっている訳でもないし、報いもなければ恩義もないだろう。いきなり主人だ、家来とかはどうにもしっくり来なくてな」
「自分は、葵様よりご主人様に従うよう命を受けております」
「それもだな。小波には葵という主人がいるが、複数主人を持つのは辛くないのか?」
「自分は均しく忠義を誓っているつもりです」
「そうか。ならばもう
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