十三章 幕間劇
闇夜×褒美
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も聞くと斥候任務中は一人だったが、今は任務中じゃないだろうと言った後に、何食べてたんだ?と聞いた。
「あの・・・・これを」
小波は懐から巾着袋を取り出す。さっき見たものだが、袋の口から掌にざらっと白い粒がこぼれる。
「これって保存食って奴?」
「・・・・(コクッ)」
恐らく干飯だろう。これは炊けた米に水にさらしてから、天日で乾燥させたもの。所謂忍者の為の飯だけど、今は戦中でもなければ任務中でもない。
「小波、明日から一緒に食べよう」
「えっ、自分がご主人様と一緒に食事・・・・ですか?」
「うむ。俺と一緒は嫌か?」
「い、嫌ではありませんっ!むしろ食べたいっていうか!あ〜んとか・・・・」
「あ〜ん?」
「い、いえ、何でもありませんっ!」
まあ、俺にとっては丸分かりだけどな。
「なら一緒に食べよう」
「ですが、草が主人と食事の席を同じくするなど・・・・」
「相変わらずなのだな。だが戦なら規律はあると思うが、ここは戦場ではない。頼むから一緒に食事をしてくれ」
「あわわわっ!頭をお上げくださいっ!もったいない!」
「部下と一緒に飯を食うぐらい頭を下げるが・・・・」
「どうか、お願いはお許し下さいませ。せめてご命令を頂けましたら・・・・」
「また命令か。では小波よ。明日、俺と一緒に食事をする事・・・・。これでいい?」
「承知致しました!小波、明日の夕餉のご相伴仕ります」
丁寧に頭を下げたが、俺的には今一納得がいかない。
「そういうもんなのか?」
「・・・・(コクッ)」
まだ納得していないが、夕食の席に小波がいるのは大事だ。仲間と一緒に食べるのもいい事だし。
「とりあえず、一緒に温かい物を食べような。そんな保存食じゃないもので」
「畏まりました」
とりあえず、厨房に温かいおにぎりを作ってくれと注文した。塩味で。数分後に出来上がったので、空間から手を突っ込むと皿の上におにぎりが二つ。しかも海苔付きで。
「とりあえず、これでも食ってからにしろ」
「は、はい」
と言って無言で食べ始めた。俺はもう食い終わってるからな。小波が食い終わった所で、皿を空間に突っ込んで厨房にいる者に渡した。
「夕食もそうだが、戦の労もまだ何もしていない」
「お気遣い無用です。一葉様を始め方々の華々しい活躍に比べれば、自分など取るに足りません」
「戦場でも言ったかもしれんが、小波の働き無しでは二条館は守れなかったんだぞ」
「自分は繋ぎを行っていただけです」
「小波のお家流無しでは連携出来なかった。あの戦は、俺達は数で劣っていた。例え一葉達が、一騎当千の強者であったとしてもバラバラに応戦してたら、押
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