十三章 幕間劇
勉学×一日遅れの初夜
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それから数時間が経過したが、俺達の前にあるのは夕食の膳。確かこれも礼法があった気がする。
「ではいただきます。ふむ・・・・美味いな」
「双葉が作ったのだ。美味いだろう?」
「ああ。でもこれ京の味付けではないな」
二口目から濃い味わいだが、京のは味が薄いがこの味は尾張の味付けだった。
「はい。以前、一真様に教えてもらった味付けを試してみました」
「双葉はお主に食わせたくて、ずっと鍛錬してたのだ。味わって食えよ」
「お、お姉様・・・・っ!」
「ほうそうか、練習したんだな。いい味付けになっているぞ」
そう言っては双葉に頭を撫でる。驚いていたが慣れるだろうと思っていたし、双葉自身も嬉しいと言ってた。
「む・・・・。一真様」
「何?」
「余も撫でよ」
「何で?」
「それが料理に対する褒美というのは分かるが、見ていて何やらムッとした」
「嫉妬かヤキモチか。まあこれぐらい何度でもやってやるけど」
言いながら、一葉の頭を撫でてみたけど。
「余りヤキモチしないでくれよな?一葉も形式的には愛妾で恋人だが、妻だと思っているから」
「う、うむ。そう思ってくれると助かる」
双葉も撫でたそうだったから、二人の頭を撫でている。
「お二人共」
「幽は駄目だからな。これは我らだけの特権じゃ」
「一応、それがしも軍略の講義を・・・・」
「軍略は既に修めておろう。それは褒める事ではないな」
俺は二人の頭を撫で終えると、幽の頭を撫でた。幽は驚いていたが、これも教えてくれた褒美だ。その後、冷めない内にご飯を食べた。
「で、話は戻るが礼法ってまだ沢山あるんだろう?」
「まだ山程あるな。食事の時の器の持ち方、食事の順、物の受け取り方に服の着方、風呂の入り方・・・・ああ、手の取り方もあったな」
何だそれは。食事や物の受け取り方なら、何となく分かるが服の着方に風呂まであるのか?冗談じゃないぜ。ま、服は量子変換機であっという間だ。
「とは言え、そこまで覚えろとは言わん。時間もないし、公の場で恥をかかん程度の事さえ覚えれば良いだろう。なあ幽」
「付け焼き刃ではそれが限界でしょうなあ」
「それなら良かったが、神の姿になれば礼法もしなくてもいいんだろ?」
「確かにあの姿ならば・・・・公方様より上の御方でしょうなあ」
「おや。一真様の事だから、風呂の入り方は実演で教えろとか言うかと思ったぞ。のう、双葉」
「そ、そんな・・・・お姉様」
「礼法無しなら、一緒に入っても構わんが」
「あぅぅ・・・・一真様」
「ふむ。なら、今宵は一緒に入るか」
「ふぇぇっ!?」
「既に余も双葉も恋人なのだから、別段不思
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