十三章 幕間劇
勉学×一日遅れの初夜
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「不服も不服、大不服にございます」
「説明せい。双葉も礼法を修めておるのは承知しておるが、余とてそれは同じじゃ。何が不足か!」
「そうですよ幽。私がお姉様を差し置いて、一真様にお教えするなど」
俺としてはどっちでも構わないが、ふむ・・・・幽が言いたそうなのを当てるか。
「一葉、一つ聞くが礼法は完壁なんだろう。双葉とそう変わらないと思うが」
「当然だ」
「が、それは自分でそう思っているだけだ。誰かに伝授する事になれば、一葉の直感でなるからじゃないのかな?幽」
「はっ。一真様の仰る通りでございます。礼法には座り方や立ち方や歩き方からありますが、一葉様のはまさに直感になられます。なので、ここは双葉様にとそれがしも思っての事ですが、言い当てられるとは流石ですな」
一葉の教え方は、恐らく擬音とかで教えるんだろうなーって思った。昔でいうならIS世界の箒であったか。最初の頃はセシリアもシャルも記憶共有者ではなかったからだけど。
「では双葉様。よろしいですかな」
「あ、はい・・・・」
という事で、双葉に教えてもらう事になった。
「こうか?」
「はい。とてもお上手です」
「・・・・・」
やはり双葉で正解だった。一葉は擬音系で教えていたが、双葉は違う、一つ一つの説明に納得する分かりやすさだった。座り方はマスターしたから、次は歩き方になった。一葉はずっと唸っていた。
「こうか?」
「いえ、そうではなくて・・・・背中は、この位で・・・・うぅ」
今は立ち座りから歩き方なんだが、意外と難しい。俺の背中を軽く撫でるように触れてくる。
「もう少し真っ直ぐです。膝と腰も」
少し修正する位で、何とかなった。が、まだまだ修正は必要だった。
「ああ・・・・すみません。それだと力を抜き過ぎです。もう一度お手本をお見せしましょうか?」
「ああ頼む」
俺の言葉に双葉は小さく頷くと、部屋の隅まで行ってからこちらにゆっくりと戻ってきている。ふむ、そういう事かなと思いつつ、カメラで録画モードにしてデータとして残した。あとで角度などを、細部に渡って見る必要がある。
「あの・・・・一真様」
「ん?」
「余りそうじっと見られるのは・・・・」
「あー・・・・悪い悪い」
男にじろじろ見られるのは、双葉にとってはないだろう。一葉の影武者として、御簾の中にいたし。
「でも見ないと分からん」
「ですよね・・・・あうぅ」
まあ、これもいい機会だと思うんだ。これで少しは免疫出来てしまえばいいんだし。
「でも今ので覚えたから、大丈夫だろう。こんな感じかな」
歩き出したら、完璧ですと言われた。まあ一度撮ったものから再現しただけとなる。
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