十三章 幕間劇
雫の処遇
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でしょうね」
「雫としては微妙だと思うけど、これからもよろしくな」
「はい。お任せ下さい」
「それで雫。お主はこれより足利家預かりとなる訳だが・・・・余に刃を向けぬ限り、どこに行こうと自由じゃ。お主は何処の隊に付きたい?」
そう言った一葉が雫に言ったら、一葉の元でと言ったが一葉には御見通しのようだった。嘘付きは好かんらしいし、裏で笑う者より一葉を正面で笑う方がいい。
「別に善意ばかりで言うておる訳でもない。死に場所くらいは選ばせてやろうというのだ」
「おいおい一葉。それは神の前で言える事か?それならば軽く喧嘩売ってるかと思われるぞ」
「スマンスマン。主様が普通の人間であったなら、これからの戦はそういう事も在り得る。だが主様は神様であり、例え瀕死状態になったとしても生き返らせてくれるのだろう」
「当たり前だ。例え雫や一葉が死んだとしても、死者蘇生させるよ」
「叶うなら、一真様の下で働きとうございます」
「ふむ。そうか」
雫は顔を赤く染めているから、一葉がいじってるな。本来なら止めるが、まあいいか。
「俺と一緒に戦ってくれるなら、恋人になるって事だな」
「そういう事だな、主様」
「うぅ・・・・あ・・・・詩乃殿」
そんな話をしていたら、詩乃の事を思い出したんだろう。明るくなったが、また暗くなってしまった。
「詩乃がここにいる理由は、知ってるよな。雫も」
「・・・・はい。稲葉山城乗っ取りの件は、概ねは」
「雫の立場を見て自分と重ねてみたそうだ。言い方がきついのは詩乃の悪い癖だから許してほしい」
「はい。私の事を気に掛けて下さったのは、分かっていますから」
なら安心だ。また一真隊のメンバーが増えたがこれはこれでいい。
「じゃあ改めてだが、これからもよろしくな雫」
「はいっ!?」
「共に一真様の元で、の」
と言ったら顔を真っ赤になってしまった。まあこれはこれでいいし、一葉と同じ妾なのだから。
「では雫。話はこれで終いだ。城壁の普請、引き続き任せるぞ」
「お任せ下さい。休憩になったら、詩乃殿の所にも報告に行って参ります」
「雫から伝えた方がきっと喜ぶだろう」
「はいっ!」
「では行くぞ主様。まずは美味しい甘味でも・・・・」
「分かったから行くぞ」
俺は雫と別れて、一葉と共にデートした。その後、色々な所に行ってから帰ってきたのは夕方だった。
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