十三章 幕間劇
久遠と一緒に
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が精一杯だったのだろう。
「だが、政略結婚の前になる事も道具というのはないだろう」
久遠と結菜や眞琴と市も、政略結婚の一環のはず。今を見ると恋愛結婚じゃない程、仲は良好。
「結奈や市の事を言っているなら、あれは例外中の例外だぞ?婚礼で初めて顔を合せた後、二度とお互いの顔を見ぬまま過ごす事とて珍しくないのだ」
要は仮面夫婦って奴か。だが、俺は今まで政略結婚などはした事がない。奏と式を挙げたのは、織斑という姓を気に入ったから式を挙げた。それまでは、夫婦と言う関係だったが名前だけであったし、俺は世界に行くごとに名前は変わる。本来の名は一真だけで、あとは世界の名で通っている。
「だから正室や側室や愛妾があるのだ。だがお前と会う前から、正室と側室は埋まっていたからな」
「そうだったな。でももしだ・・・・この世界から離れるのであれば、形式は俺の妻になるのだぞ」
「そうなのか?では側室になるのか?」
「だな。この世界での法則なら愛妾止まりだけど、俺がいた世界に行けば愛妾から側室になって結婚式が挙げられるぞ」
俺は久遠とキスをした。甘えたいのなら甘えればいいし、しばらくキスをしていたら今度は先程と同じようにお菓子をあーんさせる。
「あーん。・・・・むぐむぐ」
「美味しいか?」
「ああ・・・・」
結局菓子は、久遠が全部食べてしまった。満足そうな笑みを見せられては、こちらも満足だ。それに、新たな愛妾が出来たら久遠に報告もするし奏にも報告する。もちろん奏一筋だが、そうしないと俺の記憶から消えてしまう。奏の親父さんのように。
この事はアスラクライン世界に行ってから知ったのだが、その時になってからはもう奏以外の人間はいなかった。破滅の世界になるとまず全ての人間が消滅する運命を辿る。悪魔が制圧されてから、悪魔が世界にいる全ての動物を滅ぼしてから世界を無くす。つまり全てが消滅する。
あの時の奏は、まだ嵩月家関係者である親父さんと共に嵩月組の者達が悪魔であるドウターを追い払おうとしていたが、奏がやられそうになった時に俺が現れた。当時は夏目智春と名乗っていて、奏と契約し魔神相剋者となったが、黒鐵改は俺が呼ぶと俺が消えて俺自身が黒鐵改となったからだ。
本来いるはずの水無神操緒がいないが、親父さんが奏の事を頼むと言われてから悪魔達と戦い消滅してしまった。その後、保護をしてから時間が経ち精神が安定してから話してくれた。本来なら、魔力の酷使で妻(=奏の母親)の記憶を失う事になるのだが、奏が次元パトロール隊の一員になった後、一時期奏以外と愛していたら俺の記憶から奏のが消滅があったのだ。だから今は奏一筋になった。
「だが、我ばかり構うでないぞ」
「分かっている。これは本妻である奏との約束でもある」
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