十三章
新たな力×禁裏のお墨付き
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船とは?」
「ああ。あれだ」
俺が上を指すと、そこには巨大な戦艦が現れたトレミー3番艦。俺達の母艦であり、現在はブラック・シャーク隊の衣食住の所となっている。
「俺は元々一人で来た訳ではない。あの船から来たのだから、一応健康なのか検査しに行く」
「ならば行ってくるが良い」
「それじゃあな。野郎共、船に戻るぞ」
黒鮫隊は、俺と共に母艦であるトレミー3番艦へと撤収。メディカルチェックをしたが、あの時は全身が腫れ上がっていた。桃香達の回復は、前より強くなっているんじゃないかなと思った。
一方謎の者達が言っていた。
「御大将。織田信長が洛中に入り、公方を保護したとの報せが軒猿より入って参りました」
「ふーん・・・・。公方・・・・一葉様が織田と手を結んだって事かしら?」
「あり得る事ではありますが・・・・一体、何の為でございましょう?」
「さて尾張や美濃を落とした織田は今、中央でも注目の勢力になっているからその辺りかもね。で、他に報せは?」
「はっ。軒猿曰く、二条館を襲撃したのは三階菱に五つ釘抜きの定紋を纏った異形の者、だったとか」
「何それ?」
「異形の者って言えば旅の雲水にちょこーっと聞いた事があるっす。何でも畿内から東海にかけて、人を食べる変な生き物がいるらしいっす」
「人を食べるぅ?どんな生き物よ?」
「鬼だって噂っす。人を喰らう鬼っす」
「鬼?鬼、ねぇ・・・・ふふっ・・・・あはははははははっ!」
「お、御大将!本当に二条館に鬼が出たのならば、これは笑い事で済まされる事ではっ!」
「鬼・・・・良いじゃない!最近武田とも殺り合ってなかったし、暇していた所だもん。その鬼とやら、この目で確かめてやるわ。柘榴、付き合いなさい!」
「了解っすー!」
「秋子は私が城から居なくなった事を伏せて、春日山を守っておきなさい」
「え、ええーっ!?本気ですかっ!?」
「本気も本気よ。・・・・ああ、姉上がまた馬鹿をやるかもしれないから、そこだけは注意しておきなさいよ?」
「は、はぁ・・・・」
「相変わらず貧乏くじっすねー、ウチのおっかさんも」
「誰がおっかさんですか!とにかく、くれぐれも・・・・くれぐれも!危険な事はしないで下さいよ!御大将!長尾景虎様!」
なるほどな、謎の一団とは長尾衆だったか。これから合流するのか、俺の直感はよく当たるからな。未来予知ではどこかで出会うような形とらしいが、果たしてそれは吉となるか凶と出るかは分からんな。
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