十三章
戦(4)
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総介が恋人である織斑一真様。その織斑一真様直属の臣、竹中半兵衛重治と申します。以後、お見知り置きを」
「竹中殿というと・・・・まさかあの今孔明殿っ!?」
「むぅ・・・・またそれですか」
「え?・・・・あの」
「あちこちで言われてますが、本人はその呼び方はあまり好きではないのです。と、こんな事をしている場合ではありません!隊長達の援護に向かわないと」
「そうでした。では小寺官兵衛殿。我らの鉄砲組と合流して頂き、共に鬼を追い詰めましょう」
「分かりました。すぐに隊をこちらに連れてきます。では後程・・・・!」
詩乃さんの言葉に頷いた後、雫と名乗った少女はすぐに馬のとこに乗って走り去っていった。黒田官兵衛ですか、小寺官兵衛って名乗った時に分かりませんでしたけど。
「どうかされましたか?」
「何でもありません。詩乃さん、ひよさんの二人はここの指揮を頼みます。私達は隊長のところに参ります」
「参りますって沙紀さん!お頭達、鬼さんの真っ直中に入っちゃってますよっ!?」
「そうですが大丈夫です。忘れましたか?私達が纏っている強度について」
そう、まだ上洛の出陣前の夜にこの兵器の防御力を見ているはずです。私も桜花も、好きな人がそこにいるなら最後まで一緒にいると誓ったのですから。
「詩乃さん、頼みます」
「はい。お任せください」
「沙紀さん!桜花さん!ご武運を」
「では桜花!行きますよ!」
私達は鬼の集団に向かって飛んで行った。さっきまでいたところに、一応ステルスモードで飛んでいて詩乃さんたちの会話を拾っていましたけど。
『・・・・さて。ひよの働きが鍵を握ります。準備を』
『うん!えと、さっき詩乃ちゃんが言ってた通りにすれば良いんだよね?』
『はい。私の合図に合わせて、長柄組を並べて一気に突き進んで下さい。鉄砲の挟撃に合せれて長柄の一撃が入れば、多くの鬼を屠る事ができる』
『了解。あ、でもお頭達を巻き込まないかなぁ』
『気が付けば避けてくれるでしょう』
『ええーっ!?そんなので本当に大丈夫なのっ!?』
『大丈夫でしょう。・・・・そもそも鬼の真ん中に、たった四人で飛び込んで戦おうという、怖い物知らずの方達なのです。それぐらいはしてのけてくれるでしょう』
『心配だけど、今は信じるしかないね』
との事でしたか、これは隊長の耳には入れない方がいいですね。私達は、私たちでやるしかないです。
前後左右から間断なく鳴り響く鉄砲の音。その音が夜空に響くたびに、俺達を囲む鬼が次々と倒れていく。
「ほお、この暗闇の中、良く当てる・・・・小寺の鉄砲衆もなかなかやるが、やはり黒鮫隊の者の方が正確に当てておる」
「・・・・・・・・・
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