十三章
戦(3)
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
且つIS部隊による大掃除ならすぐに倒せる。それをやってしまうと、対鬼戦での経験が無くなる。IS部隊達は真上で待機。あくまで、人間対鬼でやりたいところだが、兵力が足りないのは事実だ。
「さてと、今の内に兵達を休ませるのがいいけど。久遠達がどのくらいで着くかは、分からんな。自分の命を的にした賭けになる」
「ふむ・・・・自分の命ならば、誰に気兼ねする事もなく賭ける事ができる。気楽で良い」
「鞠も慣れているから大丈夫なの♪」
俺も幸い、こういうのは慣れている。二人もそれなりに修羅場を潜ってきたのだろう。
「(ご主人様、敵部隊、動き出しました)」
「(ありがとう。数はどのくらい?)」
「(・・・・・・・・・・・・・・)」
「(やはり増えたか)」
「(はっ。その数、総勢八百程)」
「(了解した。小波はこのまま・・・・・)」
「(いえ、自分は偵察が終え次第、ご主人様の加勢に加わります。それまでどうか・・・・どうかご無事で)」
「(ありがとう・・・・)こちら地上班だが、鬼の動きはどうだ?」
『動き始めました。その数、千から千五百』
「何?小波の情報では八百と聞いたが」
『どうやら隠れていた様子です。こちらは引き続き監視を致します』
俺は劉零からの情報を聞いた後、一息ため息を吐いた。
「その様子だと、余り良い報せとは言えんようだ」
「敵は小波の情報だと八百だが、天の眼からの情報だと千から千五百だそうだ」
「数が増えたか、だが、やる事は変わらん」
「うんなの。数は増えてもやる事は変わらないの。そうでしょ一真」
「ああ!では皆の者、もう一度だ!もう一度、敵が来る!だけどな、さっきだって撃退できたんだ!次だって、きっとお前らが出来る事を俺は信じるぞ!」
俺は次も勝つという宣言みたいに言って、兵の士気を上げ直す。そうしないと、士気が下がって勝てない。俺の言葉を受け、やる気と気合を入れる兵達と上空にいる隊員達。人間の体力には限界がある。威勢はいいが、声を聞く限り疲労がたまっている。すると鬼の叫び声が聞こえた。千から千五百の群れ達が。
「来るぞ!皆の者、所定の位置につけ!」
「応っ!」
疲労と恐怖でいっぱいだが、打ち勝たねばならん。そうしないように、仲間たちは必死に声を張り上げる。
「さあ来い!鬼共よ!」
俺の叫びに呼応するように、二条の夜空に千から千五百の鬼の猛りきった咆哮が聞こえた。が、その時だった。
「てぇーーーーーーーーーーーーーーーっ!」
「てぇーーーーーーーーーーーーーーーっ!」
どこからともなく聞こえてきた鉄砲の音と同時に、鬼達が次々と倒れていく。
「鉄砲の音、それも二方向からだと!」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ