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戦国†恋姫〜黒衣の人間宿神〜
十三章
戦(3)
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且つIS部隊による大掃除ならすぐに倒せる。それをやってしまうと、対鬼戦での経験が無くなる。IS部隊達は真上で待機。あくまで、人間対鬼でやりたいところだが、兵力が足りないのは事実だ。

「さてと、今の内に兵達を休ませるのがいいけど。久遠達がどのくらいで着くかは、分からんな。自分の命を的にした賭けになる」

「ふむ・・・・自分の命ならば、誰に気兼ねする事もなく賭ける事ができる。気楽で良い」

「鞠も慣れているから大丈夫なの♪」

俺も幸い、こういうのは慣れている。二人もそれなりに修羅場を潜ってきたのだろう。

「(ご主人様、敵部隊、動き出しました)」

「(ありがとう。数はどのくらい?)」

「(・・・・・・・・・・・・・・)」

「(やはり増えたか)」

「(はっ。その数、総勢八百程)」

「(了解した。小波はこのまま・・・・・)」

「(いえ、自分は偵察が終え次第、ご主人様の加勢に加わります。それまでどうか・・・・どうかご無事で)」

「(ありがとう・・・・)こちら地上班だが、鬼の動きはどうだ?」

『動き始めました。その数、千から千五百』

「何?小波の情報では八百と聞いたが」

『どうやら隠れていた様子です。こちらは引き続き監視を致します』

俺は劉零からの情報を聞いた後、一息ため息を吐いた。

「その様子だと、余り良い報せとは言えんようだ」

「敵は小波の情報だと八百だが、天の眼からの情報だと千から千五百だそうだ」

「数が増えたか、だが、やる事は変わらん」

「うんなの。数は増えてもやる事は変わらないの。そうでしょ一真」

「ああ!では皆の者、もう一度だ!もう一度、敵が来る!だけどな、さっきだって撃退できたんだ!次だって、きっとお前らが出来る事を俺は信じるぞ!」

俺は次も勝つという宣言みたいに言って、兵の士気を上げ直す。そうしないと、士気が下がって勝てない。俺の言葉を受け、やる気と気合を入れる兵達と上空にいる隊員達。人間の体力には限界がある。威勢はいいが、声を聞く限り疲労がたまっている。すると鬼の叫び声が聞こえた。千から千五百の群れ達が。

「来るぞ!皆の者、所定の位置につけ!」

「応っ!」

疲労と恐怖でいっぱいだが、打ち勝たねばならん。そうしないように、仲間たちは必死に声を張り上げる。

「さあ来い!鬼共よ!」

俺の叫びに呼応するように、二条の夜空に千から千五百の鬼の猛りきった咆哮が聞こえた。が、その時だった。

「てぇーーーーーーーーーーーーーーーっ!」

「てぇーーーーーーーーーーーーーーーっ!」

どこからともなく聞こえてきた鉄砲の音と同時に、鬼達が次々と倒れていく。

「鉄砲の音、それも二方向からだと!」


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