23話:久しぶり
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だから、絶対に逃がさないわよ?」
「さ、さいですか……」
逃がさないって……
つーかオレをそういう風に見ていたのかよ!!
でも、カワイイから許そう。イジメてくれても構わない。
「だからっ」
そして美琴は告げる。
「今度会う時は病院でしょうね、きっと。お見舞いに行くわ」
「なーーーッ!??」
そんな笑顔で入院確定宣告されたーーー。
「なに、驚いてんのよ? アンタ、いつも何かある度に入院してるじゃない」
「そ、それはそうだけども……ッ!!」
ケラケラ笑う美琴たんマジ天使。
「だ、だから、私がアンタのお見舞いに行くためには、アンタの応援が必要なのよ!!」
「えぇっ、いきなりどうした??」
つーか、オレの見舞いをするためにオレの応援が必要って何だよ、なんか虚しいぞ!
「うっさい、何でもいいから私に元気を注入する!」
「わかった、わかったから!!」
美琴はそう言っては目を閉じた。何故瞑る必要があるの??
どうしてこうなった……。本気でどうしたらいいんだこの展開。
な、なんでお前はちょっと恥ずかしがってんの? 顔赤らめてんの??
「おいおいヒフミちゃん。女の子に恥じかかせるなよ、早くやれよ。いってらっさいのチュウぐらいしてやれよ」
うるせっ!!
キス&チュウコールが煩い外野は黙ってください。
オレの美琴たんがそんな甘酸っぱい展開を望んでいるはずがありません。
つーか、本気でしたら死ねる。そもそもオレが美琴たんにする資格がない。
だから、オレは美琴の頭に手を乗せて撫でては……
「ミ……」
「み??」
「ミ、ミコッちゃん頑張れーーーッ!!」
「「………」」
声援を送るしかできなかった。
もう後悔したね。しかしコレが限界だ。
千載一遇のチャンスを棒に振った瞬間だった。
「うわー、相変わらずの超ヘタレだねヒフミちゃん」
う、うるせーよ、変態……
こうして、なんか理不尽にもミコッちゃんには腹パンされる悲劇になるんだけども。
なんとか、無事に彼女をこの場から去るのであった。
そして……
「やっと2人っきりになれたね、ヒフミちゃん」
「はいそうだすなー」
「今宵の満月がキレイだ。ボク達にとって忘れられない情熱的な夜にしようぜ、ハァハァ///」
「……ムリ」
ほ、本番はこれからだ!!
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