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リメイク版FF3・短編集
水の巫女の再来・後編
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こ……、出口。さっさと行けよッ」

 シーフが顎でしゃくった先には、次元の裂け目が。

「お前は………もしかすると、あの赤魔道士殿と同じ存在か?」

 思わず問うイングズ。

「あ? ───知らね。アイツはもう………いねーンだ」

「………そうか、余計な事を聴いた」

「別に。───じゃあな、その女………手放すなよッ」



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



「水のクリスタルを────神殿に戻す」


 彼女は唐突にそう云って、水の神殿にて何もない祭壇にほっそりした両腕をかざす。


───すると、水のクリスタルそのものが蒼き清浄な輝きを放ちながら祭壇に出現する。


「わぁ……?! そういえばあの後、水の洞窟は落盤を起こして通れなくなって、水のクリスタル自体どうなったか分からなかったけど………無事だったのね!」


「水のクリスタル本体を移動させたって事は、やっぱり彼女はエリアさんで間違いないんじゃ……!」


「とーぜんだろ! エリアは水の巫女なんだしな!!」


「ふむ……、しかしますます判らんな。水のクリスタル自体なかった神殿に、彼女が唐突に現れていた理由が────」


「細かい事気にすんなよ、イングズ! あとこのまま水と土のクリスタル巡ってけば、きっとエリアは元のエリアに戻るんだっ!」


 レフィアとアルクゥは驚嘆し、イングズは疑念が晴れず、ルーネスは信じて疑わない。


「………水のクリスタルよ、わたしを導いて────」


 ふと彼女が呟くと、祭壇前に次元の裂け目が現れる。

────彼女は何の躊躇いなく先行する。


「や、やばい、また見失うかも……! おれ達も早く行こうぜっ(───うわっぷ?! いきなり水の中……!? く、苦し……っ)」

 
 海底のような暗がりに突如ワープするルーネス達。


(エリ、ア……?! まって、くれ……え、りあ────)


 彼女は先へどんどん浮上して行くが、ルーネスの意識は海底に沈みゆく─────






『ルーネスさん………ここにいますよ、わたしは────』

(エ……リア? に、人魚? エリア、人魚になってる………??)

『さぁ、行きましょうルーネスさん。海底神殿へ………そこでずぅーっと、一緒に─────』



「えりあ………! むちゅ〜〜っ」


「────やめろ馬鹿者ッ」

 ペシッとデコをはたかれた目の前には────

「………あ? 赤魔!? てか………イングズ?? 何で、赤魔道師になってんだよっ」

「お前こそ………自分の姿を見てみろ、戦士になっているぞ」


「───うおっ、ほん
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