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レインボークラウン
第百二十五話

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              第百二十五話  最後の場所
 カレーを作る場所を何処にするのか真剣に考えている七人は話を続けていた、しかしどうしてもその場所がだった。
「どうにもね」
「見つからないわね」
「これといってね」
「ないわね」
 こう話すのだった。
「学校から借りる?」
「家庭科の調理室?」
 梨花の提案に美樹が応える。
「そこにするの?」
「そう、そこはどうかしら」
「そうね、どうしてもならね」
「学校ならね」
 七人が通っている小学校なら、というのだ。
「先生にお話したらね」
「料理もお勉強のうちでしょ」
 梨花もこう言うのだった。
「だからいいでしょ」
「それもそうね、カレーだしね」
「カレーは一番基本だから」
 料理を作るには、というのだ。カレーは家庭科の授業でもまず教わるメニューの一つだ。林間学校でも作る程である。
「先生を許してくれるわよ」
「そうよね、ただそれだと」
「先生がついてなのね」
「そうなるけれどいいの?」
「ううん、それでもね」
 カレーを作るには、と言う梨花だった。
「カレーを作ることの出来る場所は確保出来るわよ」
「そうなるのね」
「そう、どうかしら」32
 こう皆に提案する梨花だった。
「小学校の調理室ね」
「そうね、じゃあ先生にお願いして」
「ええ、どうしてもってなったらね」
 その時はというのだ。
「そこでしょ」
「最後の最後ね」
「場所はあるわよ」
 それはあるというのだ。
「何とかなるわよ」
「けれどそれはね」
「あくまで最後の最後っていうのね」
「先生が傍にいると自由が効かないから」
 美樹は苦笑いで梨花に話した。
「それは最後にしましょう」
「そう、あくまであそこは最後の最後よ」
 梨花自身もこう言う。
「そういうことでね」
「そうなのね」
 とりあえず最後の場所は確保出来た、しかしそれでもまだ場所を探すのだった。


第百二十五話   完


                       2014・4・20
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