第七十四話
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・神といえば、ナーシャはなんなんだ?」
「ナーシャがどうかしたのか?」
「いや、ほら。霊視があっただろう」
よく覚えてるなぁ、そんなこと。
俺はもう忘れてたよ。
「・・・俺、確かに幽界ではダグザの権能でナーシャの頭の中を覗けたんだよ」
「そう言っていたな。幽界から脱出する方法を探していたんだったか?」
「そう。それに、あの場・・・シヴァと戦ってる最中も、こっち側で頭の中を覗けた」
あの時、頭の中を覗けたからこそ助けることが出来たんだ。
なんだけど・・・
「普段、何にもしてない普通のときとかは、覗けないんだよな」
「今みたいな時か?」
「そう。例えば今やってみても・・・無理なわけだ」
実際にやってみたが、全然覗けない。
ついでにすぐ隣にいるリズ姉の頭を覗いてみると、それは覗ける。
ということは、権能が作用していないわけではないのだろう。
「なるほど・・・どんなやつの頭は覗けないんだ?」
「神様と、カンピオーネ。アテや護堂の頭の中は覗けないんだよな」
「それは例外なく、か?例えば、神格を封印している今のアテでも?」
「そう。今のアテでも覗けない」
他の色んな人で試してみても、俺が覗けるのははっきりと決まってる。
だから、ナーシャみたいな例はかなりのレアなんだけど・・・
「原因が、分からないな」
「そう。原因に心当たりすらない」
「なら、人間以外の動物だとどうなんだ?例えば、あのカニとか」
リズ姉が指差す先には、小さいカニがいた。
試しに使ってみると・・・
「人間の言語じゃないから、何にも分からない」
「覗けるのか?」
「かなりモヤがかかった状態で。これ、覗くだけ無駄だ」
なんか、色々と違和感だった。一生、動物の頭なんて覗くもんか。
「なら、狐鳥はどうだ?狐鳥も普通の人間じゃないだろ?」
「神代家に普通の人間はいないよ」
「そう言う意味じゃなく、だ」
・・・まあ、確かにそうなんだよな。
狐鳥もまた、普通の人間じゃない。
生まれは人間だけど、な。
「それでも、狐鳥の頭の中は覗ける。今は、眠いみたいだな」
「そう言うのも分かるのか」
「眠い時って、思考がグチャグチャになるから」
まあ、ちゃんと布団の上にいるみたいだし、大丈夫か。
まだ幼いんだから、眠いときには寝ないと。・・・五年生はそうでもないのか?
「となると、特殊すぎる体質だから、というわけでもない。なら他に何があるんだか・・・」
「少なくとも、ナーシャは自分のことを人間だって言ってたしな」
一応、確認は取ったのだ。
だけど、ナーシャは人間だって言ってた。このメンバーの中で、ウソはつかないだろうし。
なにせ、既にカン
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