暁 〜小説投稿サイト〜
きらい(すき)
4日目〜朝〜

[8]前話
「はぁぁ〜…」

朝から盛大な溜息をついてしまう。
なぜかというと昨日のいやな予感は的中し、私はなんと厨房係からホール係になってしまった。
要するにメイド服を着なくてもよかった側なのに、昨日優華にあげたクッキーのせいでメイド服を着なくてはならなくなったのだ。

…まあ、クッキーの砂糖と塩を間違えるというお約束をやらかした私が悪いのだが…

「あー!やだ!」

リビングの机に突っ伏す

「なにが?」
「ん?おにいちゃん、おはよ」
「おはよう。で?どした?」

お兄ちゃんのこういうところがきっとモテるんだろうな

「いや、学祭でメイド服着なくちゃいけなけなった…」
「ははっ、どんまい。…それで?優華ちゃんも着るのか?メイド服」
「は?お兄ちゃん部活でしょ?変態が」
「ひでえ…。それで?着るの?」
「着ることになってるけど…」
「っしゃ、部活休も」

どこまで変態やねん。
ってからぶらぶやめてほしい。まじで。

「優華ちゃんに俺来ること言っとけよ!…あ、待てよ…いきなり行って驚かせるのもいいか…
よし!俺が来ること言うな!な、じゃいってきます」

なんかどや顔していったし。
絶対優華に言ってやる


「寒い…」

これはほんとに夏なのだろうか…

そんなことを思いながらバスを待つ

さあ、試練の始まりだ。
これから私は人ごみという名の河を渡り、更に押し寄せてくる人という名の波を飛び越え、席もしくはつり革という名のお宝をてにいれなければならないのだ。

私は河を渡り、波を飛び越えた。
そのとき、目の前にお宝があらわれたのだ。
座席まであと1メートル…

…油断した私が悪かった…

一気に前の人との距離が近くなる。

やばい!ぶつかる!

あまりの恐怖に目をつぶる。

……

しかし一向にぶつかる気配はない。
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